人口が10万人以上の都市では世界最北に位置し、ロシア・中央シベリア高原の北西部にあるノリリスク。そこに新たな美術館がオープンする。
「Arctic Museum of Modern Art」(北極圏近代美術館、AMMA)と呼ばれるこの美術館は、ロシアの非鉄金属生産企業「ノリリスク・ニッケル」の投資によって設立される2つの美術館のうちの1館。ソビエト・モダニズム建築の旧商館を改造し、ロシアの建築家イリヤ・ムコシーの指導をもとに、Nowadays Office、Citizenstudioが改修設計を手がける。完成は2025年の予定。
面積が8500平米におよぶこの美術館は、既存の3フロアの建物「ブラックボックス」と、新たに建てられる垂直の建物「ホワイトボックス」によって構成。前者にはオープン収蔵庫が設けられ、美術館のコレクションを一般公開する。加えて、オーディトリアム、ライブラリー、キッズエリアや、屋根付きの「シティスクエア」などのパブリックスペースも設けられる。
いっぽうのホワイトボックスは、メインの展示スペースとなり、高さの異なる2つの建物からなる空間は、ガラスの壁を備えた階段によって接続される。
ノリルスク市市長のドミトリー・カラセブは声明文で、「AMMAは、誰もが訪れたいと思うような世界最北の現代美術館になるだろう」と述べている。