アメリカ大統領ジョー・バイデンが、トランプ前大統領が提案した「National Garden of American Heroes」という計画を破棄したことがわかった。
AP通信によれば、この計画はアメリカの歴史上の人物244人の彫刻を屋外展示するもので、トランプ前大統領は、「史上もっとも偉大なアメリカ人の銅像を展示する広大な屋外公園」として構想していた。
昨夏のBlack Lives Matterや、人種的正義を求める抗議活動、南部連合の象徴である記念像の撤去をめぐる議論への対抗策としても発想されたこの公園には、ジョージ・ワシントンやベンジャミン・フランクリンなどの政治家に加え、モハメド・アリ、トーマス・エジソン、アルベルト・アインシュタイン、アルフレッド・ヒッチコックなどのスポーツ選手や科学者、ポップカルチャーのアイコン的な人物の彫像を設置予定だった。
また、トランプ前大統領は昨夏、ジョージ・フロイドの殺害事件に端を発した抗議活動を受け、連邦所有地にある彫像への破壊行為を「連邦法で認められている最大限の範囲で起訴する」という大統領令を発令。バイデン大統領は、5月14日に署名した6つの大統領令で、これも同様に取り消した。