3度目の緊急事態宣言が5月31日まで延長されるなか、文化庁は都倉俊一長官による「文化芸術に関わる全ての皆様へ」と題したメッセージを同庁ウェブサイトで公開した。
このなかで都倉長官は、緊急事態宣言による休業要請などで文化芸術分野の関係者に負担がかかっている状況に言及。そのうえで、「文化芸術活動の休止を求めることは、あらゆる手段を尽くした上での最終的な手段であるべき」との考えを示す。
12日以降の宣言延長において、国の基本的対処方針では1000平米以上の大規模施設については休業ではなく時短要請となっており、演劇公演なども制約のもと、開催することができる。
都倉長官は文化庁の感染症対策アドバイザリーボードの提言として、博物館や美術館について感染拡大のリスクは低いとしつつ、「リスクを最小限にしながら開館することが可能」「文化芸術活動は、断じて不要でもなければ不急でもありません。(中略)社会全体の健康や幸福を維持し、私たちが生きていく上で、必要不可欠なものである」と強調している。
都内では国立施設が12日からの再開を予定していたものの、東京都の休館継続要請を受け、5つの国立施設が休館継続となった。