政府は3月5日の閣議で次期文化庁長官を決定。4月1日付で作曲家の都倉俊一が就任する。現在の宮田亮平長官は今月末で任期満了となる。
都倉は1948年東京都生まれ。学習院大学在学中に作曲家としてデビューし、山口百恵の「ひと夏の経験」やピンク・レディーの「ペッパー警部」など数々のヒット曲を手がけており、「日本レコード大賞 作曲賞」「日本歌謡大賞」「東京音楽祭最優秀作曲賞」「日本セールス大賞 作曲賞、編曲賞」「日本レコード大賞」などの受賞歴がある。また2018年には文化功労者。日本作曲家協会常務理事や日本音楽著作権協会(JASRAC)会長などを経て、16年4月に日本音楽著作権協会特別顧問に就任した。
文化庁長官に民間人を起用するのは青柳正規、宮田亮平から3代連続で、これが7人目となる。
いっぽうの任期満了となる宮田長官は東京藝術大学学長からの転身となったが、「あいちトリエンナーレ2019」に対する文化庁の補助金不交付問題で交付に消極的な姿勢を見せたほか、コロナ禍においても具体的な補償に触れないメッセージを発したりと、美術家としての存在感を示すことはできなかった。