「Reborn-Art Festival 2021-22」が夏と春に会期を分けて開催へ。テーマは「利他と流動性」

宮城県石巻市・牡鹿半島を中心に、2017年から行われてきた総合芸術祭「Reborn-Art Festival」。3回目となる今年は「利他と流動性」をテーマに、21年夏と22年春の2回に分けて開催される。

名和晃平 White Deer(Oshika) 2017 (C) Reborn-Art Festival

 宮城県石巻市・牡鹿半島を中心に、2017年からアート・音楽・食の総合芸術祭として開催されてきた「Reborn-Art Festival」。3回目となる今年は「Reborn-Art Festival 2021-22」として、会期を21年夏(8月11日〜9月26日)と22年春(2022年4月23日〜6月5日)に分けての開催が決定した。

 今回のテーマは「利他と流動性」。周りを思いやる「利他」と、流動性のなかで新たな日常や本質を形づくる想像力や関係性に改めて向き合う意味が込められ、東日本大震災から10年の節目に、地域の内側からの復興と新たな循環を生み出すという目的の集大成を目指す。夏会期には国内外のアーティスト約25組が参加予定で、詳しいエリアや参加作家の情報は5月に発表される。

 吉増剛造・青葉市子「交信1」

 前回はエリアごとのマルチキュレーター制を採用した同祭だが、今回は小林武史が総合プロデューサーを担当し、窪田研二(インディペンデント・キュレーター)、坂口千秋(アートコーディネーター)とともに企画チームを構成。

 窪田は12年から16年まで、アートを通じて東日本大震災の被災地支援を目指す筑波大学「創造的復興プロジェクト」の主要メンバーとしても活動し、08年のヨコハマトリエンナーレや18年の平昌ビエンナーレなど、国内外で多数の展覧会キュレーションや企画に携わってきた。

 なお現在は、オンラインでプレイベント「Reborn-Art ONLINE」を実施中。小積エリアの作家たちが作品を発表する「鹿のゆくえ」、3回にわたり詩の朗読や歌、パフォーマンスを配信する「交信 – 声なき声を聴くためのレッスン」を見ることができる。こちらもあわせてチェックしてほしい。

編集部

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