滋賀県立近代美術館が「滋賀県立美術館」として6月にリニューアルオープン

滋賀県立近代美術館が「滋賀県立美術館」として6月27日にリニューアルオープン。リニューアルした内観のイメージや、サイン、グラフィック、ウェブサイトなどを手がけるデザインチームが発表された。

滋賀県立近代美術館ウェブサイトより、エントランスロビーのイメージ図 提供=滋賀県立近代美術館

 滋賀県立近代美術館が「滋賀県立美術館」として6月27日にリニューアルオープン。リニューアル後の内観イメージや、サイン、グラフィック、ウェブサイトなどを手がけるデザインチームも発表された。

 今回のリニューアルプロジェクトの目玉のひとつが、「ウェルカムゾーン」と名づけられたエントランスロビーとその周辺の空間を再構築した空間。愛嬌のあるフォルムの什器を配し、美術館と来館者とのコミュニケーションが動き出すような場づくりを目指すという。こらのエントランスロビーまわりのデザインは、什器を含めて、大阪を拠点にするクリエイティブチームのgrafがデザインする。

エントランスのイメージ図 提供=滋賀県立近代美術館

 新たなサインやグラフィックの計画は、原田祐馬により設立されたUMA/design farmが担当。これまでに同館が積み重ねてきた歴史と、新たに動き出す能動的な美術館のかたちを「かさなる(関わり)」と「とびたつ(発信)」をコンセプトとして体現する。また、ウェブディレクションと制作は、gm projectsに所属する石黒宇宙が担当する。

 さらにエントランスを入ってすぐのロビーにはカフェやショップを設置。加えて、多目的に使えるラボや、ポップアップギャラリー、キッズスペースなども用意される。

キッズスペースのイメージ図 提供=滋賀県立近代美術館

 また、同館はリニューアルオープンまでの期間、美術館のリニューアル直前の様子や、新しく生まれかわる姿を、関西を拠点に活動するアーティストたちの視線を通じてInstagramで公開。第1弾は加納俊輔が担当している。

 1月1日付けで新館長に着任した保坂健二朗は、今回のリニューアルのコンセプトについて次のようにコメントしている。「美術館は刺激を与えてくれる場所であるとよく言われます。もちろん、次の新しいクリエイションへとつながるような刺激を来た人に与えることも大事でしょう。ただ、ここ滋賀の美術館は、コレクションの内容からしても立地からしても、とんがった刺激よりは、ほっとしていただけるようなやわらかな刺激を与える場所を目指すべきだと思っていますし、特にこのコロナ禍においては、そうした役割もまた美術館に求められているものではないかと考えています」。

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