「21世紀のTシャツ」というコンセプトを掲げ、2000年にデビューしたme ISSEY MIYAKE。新しい技術によって軽量かつコンパクト、そしてイージーケアを実現させた独⾃の素材を使う「これからの服」として多くの⼈に愛されてきた。
同ブランドは、誕⽣から20年⽬を迎える今年、アーティスト・⿊⽥征太郎の新作を⽤いた「SEITARO KURODA」シリーズを企画・発表。⿊⽥は1939年⼤阪⽣まれ。早川良雄デザイン事務所での勤務を経て、69年にグラフィックデザイナーである⻑友啓典とK2を立ち上げた。映画『⿓⾺暗殺』(1974)には、プロデューサーとして参加。85年の「国際科学技術博覧会」では、サントリー館に壁画を制作し、講談社出版⽂化賞さしえ賞を受賞した。92年よりニューヨークにアトリエを構え、現在も国内外で多数のライブペインティングや壁画制作を⾏っている。
19年のISSEY MIYAKE SEMBA | CREATION SPACE誕⽣の際も、公開制作とライブペインティングを実施した黒田。me ISSEY MIYAKEの依頼を受け、即座に⿃や花などをモチーフにイラストを描き始めたという。今回のシリーズで同ブランドは、⾃由で感性豊かな線と鮮やかな色彩を持つ黒田作品の魅⼒をそのままに、服や⼩物として昇華させることを最優先。忠実に⾊を再現するなどそれぞれの個性を尊重したものづくりを⾏い、命の⼒強さと⽣きる歓びにあふれるスペシャルアイテムを完成させた。
定番のストレッチプリーツをはじめとするプリーツストールやソックスには、《はしるとり》《とぶとり》《ねるふくろう》の3つの新作が登場。《いろいろなはな》《てとはな》《いえとはな》は、作品の伸びやかさを伝えるために⼤判のコットンストールなどに展開したという。生き生きとして迫⼒のある《しましまのとり》《よるのふくろう》は、四⾓形の傘などのレイングッズで表現されている。