新型コロナウイルスの感染拡大が世界でもっとも深刻なアメリカ・ニュヨーク。ここで、その渦中にある病院を救おうと、地元の写真家たちが結束した。
96人もの写真家らがスタートさせたのは、「Pictures For Elmhurst(エルムハースト病院のための写真)」。クイーンズ区にあるエルムハースト病院は、ニュヨークのなかでも新型コロナ禍の中心地とされており、オペレーションの95パーセントが新型コロナ対応に占められているという。
こうした状況を受け、写真家らは作品のプリントを販売し、その全収益を同病院に寄付することを発表。参加作品には、川内倫子も含まれている。
「Pictures For Elmhurst」では全作品が1枚150ドルで販売されており、作品サイズも21.6×27.9センチで統一。すべてオンラインで購入することができる。
エルムハースト病院は現状について「第一線のスタッフに壊滅的な打撃を与えている。多くの患者が亡くなり、その多くの場合、家族が別れを告げる機会を得られず、道徳的な苦痛を経験している」としたうえで、「Pictures For Elmhurst」について「このような才能ある写真家やアーティストたちが私たちを応援してくれていること、この恐ろしく、困難な時期に我々スタッフやコミュニティのことを考えてくれていることを知り、とても勇気づけられている」とコメントしている。
なお、病院に寄付された全額は、いま必要とされている医療品購入のために充てられるという。