「日本博」オープニング・セレモニー中止へ。祝祭感あるセレモニーは困難

　政府が3月14日に予定していた「日本博」のオープニング・セレモニーが、中止となった。新型コロナウイルスの拡大を踏まえた自粛だ。

 「日本博」は、オリンピックが開かれる今年、「日本人と自然」という総合テーマのもと「美術・文化財」や「舞台芸術」 「メディア芸術」など8分野の「日本の美」を国内外へ発信することを目的にした国による一大プロジェクト。国と地方自治体、文化施設が共同で企画・実施する日本博の中核となる大型プロジェクトをはじめ、369のプロジェクトが日本各地で行われる。

　この開幕を告げるオープニング・セレモニーは当初、東京国立博物館本館前庭を会場に行われる予定だった。しかし2月末時点で新型コロナウィルス感染症拡大の防止を図るため、無観客での実施とテレビ中継に変更。会場も東京国立博物館平成館へと変更されていた。

　今回の中止について、広報事務局は「いまなおイベントの中止等を要請せざるを得ないなか、現時点において国自らが祝祭感のあるセレモニーを実施するのは困難と判断したため、中止いたします」としており、当初予定されていたパフォーマンスなどは規模を縮小したうえで、スタッフのみで収録し（メディア取材なし）、後日発信する予定だという。