現代アーティスト・田村友一郎による初の劇場作品『テイストレス』が2月29日、京都造形芸術大学内の京都芸術劇場 春秋座で上演される。
田村は1977年富山県生まれ、京都府在住。既存のイメージやオブジェクトを起点に、独自の省察の形式を用いて、現実と虚構を交差させつつ多層的な物語を構築するインスタレーションやパフォーマンスを手がけてきた。近年の個展に「Milky Mountain/裏返りの⼭」(Govett-Brewster Art Gallery、ニュージーランド、2019)、「叫び声/Hell Scream」(京都市⽴芸術⼤学ギャラリー@KCUA、2018)など。また今年は「ヨコハマトリエンナーレ2020」での新作の発表が予定されている。
本作は、京都造形芸術大学〈舞台芸術作品の創造・受容のための領域横断的・実践的研究拠点〉劇場実験型公募研究Ⅱ「The Waiting Grounds――舞台芸術と劇場の現在を巡る領域横断的試み」という名の研究プロジェクトとして行われるもの。出演は荒⽊悠と⼭崎皓司、サウンドデザインは荒⽊優光が務める。
京都芸術劇場 春秋座は、本格的な歌舞伎スタイルを基本としながら、現代劇の上演にも対応できるよう設計された客席数800ほどの劇場。田村は今回、この舞台芸術のために設えられた「劇場」をどのように眺めるのか。詳細が明らかにされていない本作を、会場で目撃したい。
※2020年2月28日追記
新型コロナウイルス感染症の影響により、公演の中止が決定された。