東京都心北東エリアの千代田区・中央区・文京区・台東区の4区。このエリアを中心に、2020年7月3日より73日間にわたって開催される「東京ビエンナーレ2020」のプレ展示が、アーツ千代田3331で始まった。会期は10月12日〜11月4日。
「東京ビエンナーレ2020」は、総合ディレクターを中村政人と小池一子が務め、一般社団法人東京ビエンナーレが主催する民間事業。「アート×コミュニティ×産業」をキーワードに掲げ、「History & Future」「EDUCATION」「WELL-BEING」「RESILIENCY」を活動コンセプトに「私たちの文化を、私たちの場所でつくっていくこと」を目指すという。
このビエンナーレについて中村は、「アーツ千代田3331を始めた頃(2010年開館)からアイデアがあった」と話す。東京ビエンナーレと題されながら、エリアが東京都心北東エリアのみで構成されていることについては、「顔の見える距離感を大事にしたいので、ホームグラウンドから始めたかった」とその理由を語った。
会場となるのは、東京大学安田講堂や泰明小学校をはじめとする膨大な数の学校や、湯島天満宮、ワテラス、学士会館、毎日新聞社、日枝神社、コレド日本橋など約100ヶ所。
プロジェクトは展示だけでなく、教育プログラム、公募プロジェクト、災害対応力向上プロジェクト、批評とメディアの実践プロジェクトなど、複合的なプロジェクトによって構成。これらのプロジェクトを通じ、「江戸から続く東京の基層文化に新しいレイヤーとなる文化層をつくりだす」としている。
アーツ千代田3331では、この東京ビエンナーレ2020の計画展として「HOW TOKYO BIENNALE?」が11月4日まで開催。東京ビエンナーレ2020で予定されているプロジェクトの一端を見ることができる。
例えばアーティストの計画展示では、内藤礼・宮永愛子・柳井信乃の3作家それぞれが展示やパフォーマンスを行う「東京に祈る」、高山明が「あいちトリエンナーレ2019」で立ち上げたプロジェクト「Jアートコールセンター」、佐藤直樹による完成が想定されていない絵画の最新形展示などが予告されている。
なおこのプレイベントは、アーツ千代田3331以外でも京橋、南池袋、番町、日本橋でも展開。気になる方はぜひチェックしてほしい。