美術評論家連盟、文科大臣と文化庁長官に抗議声明を送付。補助金不交付決定受け

美術評論家連盟は29日、「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金不交付決定に対する「抗議声明」を萩生田文部科学大臣と宮田文化庁長官に送付したことを発表した。

 

補助金不交付決定に抗議するため東京藝術大学美術学部(上野)の正門前に集まった人々

 評論家や学芸員、研究者など180名以上が加盟する美術評論家連盟(会長:南條史生)は9月29日、文化庁が「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付を決定したことを受け、萩生田光一文部科学大臣および宮田亮平文化庁長官宛に抗議声明を送付したとを発表した。

 連盟は抗議声明の中で補助金不交付決定について「強く抗議し、その撤回を文化庁に要求します」としており、その論拠として8月7日に公開した声明文を挙げている。

 同声明文は、「表現の不自由展・その後」が展示中止されたことを受けて公開されたもので、連盟はその中で補助金にも言及。菅義偉官房長官が補助金交付を精査すると発言したことを受け、「これは公的支援を打ち切る可能性を示唆し、『政府の方針に不都合な意見、表現は援助しない』、つまり排除するという、補助金申請者への婉曲な威嚇となってしまっています」と指摘していた。

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