1990年にデビューして以降、現代美術の世界でつねにフロントランナーとして活動してきたピーター・ドイグ。その待望の日本初個展が、2020年2月26日より竹橋の東京国立近代美術館で開催される。
ピーター・ドイグは1959年スコットランド⽣まれ。カリブ海の島国トリニダード・トバゴとカナダで育ち、90年にロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで修⼠号を取得。94年には主にイギリスで活躍する現代アーティストに贈られる「ターナー賞」にノミネートされた。これまでテート(ロンドン、2008 )、パリ市⽴近代美術館(2008)、スコットランド国⽴美術館(エジンバラ、2013)、バイエラー財団(バーゼル、2014-15)、分離派会館(ウィーン、2019)など、世界の主要な美術館で個展を開催している。
⼀⾒、幻想的で、個⼈の想像⼒から⽣み出された光景のようにも⾒えるドイグの作品。しかしながら、それはゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告グラフィック、⾃らが暮らしたカナダやトリニダード・トバゴの⾵景などの要素からつくりあげられたものだ。
その作品はマーケットでも高く評価されており、代表作のひとつで本展にも出品予定である《のまれる》(1990)は、2015年にクリスティーズで約2600万USドル(当時約30億円)で落札されている。
本展では、複数の大型作品も出品に予定となっており、なかには幅3メートルを超えるものもあるという。
世界でもっとも重要なアーティストのひとりであるピーター・ドイグの日本初個展。詳細情報が待たれる。