ホックニーの代表作が27年ぶりにオークションに登場。予想落札額は43億円以上

デイヴィッド・ホックニーが1968年から75年までに制作した7つの2人の肖像画のひとつ、《ヘンリー・ゲルダーラーとクリストファー・スコット》が2019年3月6日に行われるクリスティーズの戦後・現代美術イヴニングセールに登場する。予想落札価格は3000万ポンド(約43億円)以上となる。

デイヴィッド・ホックニー ヘンリー・ゲルダーラーとクリストファー・スコット © Christie’s Images Limited 2018

 2018年11月に、現存アーティストとしてのオークションレコードを更新したデイヴィッド・ホックニー。そのホックニーが1969年に描いた肖像画、《ヘンリー・ゲルダーラーとクリストファー・スコット》が2019年3月6日、クリスティーズの戦後・現代美術イヴニングセールに登場する。予想落札価格は3000万ポンド(約43億円)を超えるとされている。

 クリスティーズ・ロンドンの戦後・現代美術イヴニングセール部門長、キャサリン・アーノルドは、「デイヴィッド・ホックニーの2人の肖像画は、間違いなくアーティストがいままでに制作した最高のシリーズだと言えます。これらの作品は、ホックニーのもっとも親しい友人の親密な雰囲気を鑑賞者に見せます」とコメント。

 ホックニーの親友で、ニューヨーク芸術界の伝説的なキュレーターであったヘンリー・ゲルダーラーが構図の中心に位置している本作は、ホックニーが1968年から75年までに制作した、キャリアの転換点となる7つの2人の肖像画の3番目の作品だ。これらの213.4 x 304.8cmの作品は、4つが美術館に収集されており、11月にクリスティーズ・ニューヨークの戦後・現代美術セールで約102億円の価格で落札された《芸術家の肖像画―プールと2人の人物―》も、そのシリーズのひとつだ。

 本作は、1969年にホックニーがニューヨークのアンドレ・エメリック・ギャラリーで行われた個展で発表されたもの。アメリカのコレクター、ハリー・N・エイブラムスに購入されたあと、92年にオークションに出品され、97年にバーニー・A・エブズワースのコレクションとなった。その後の22年間、エブスワース家のコレクションとして収蔵されつつ、テート・ブリテンやポンピドゥー・センター、メトロポリタン美術館などの主要美術館で展示されてきた。

 なお、本作は2019年2月8日から12日までクリスティーズ・ニューヨークで、3月2日から6日までクリスティーズ・ロンドンで展示される予定。クリスティーズの戦後・現代美術イヴニングセールは、3月6日にロンドンで開催される。

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