2018.10.30

ゲームは芸術? 東京藝術大学が大学院にゲームコースを開設。国公立大では初

東京藝術大学は2019年4月から、大学院映像研究科にゲームを中心とした制作・研究等を行うことができる2年間のコース(ゲームコース)を新たに開設すると発表した。国公立大学では初の試みとなる。

東京藝術大学 出典=ウィキメディア・コモンズ

 東京藝術大学は2019年4月より、大学院映像研究科にゲームを中心とした制作・研究等を行うことができる2年間のコース(ゲームコース)を新たに開設することを明らかにした。ゲームを芸術の一分野としてとらえ、研究や作品制作を通して、ゲームの可能性や映像表現のフィールドを広げることに貢献することを目指すという。

 昨年7月には、大学院映像研究科とスクウェア・エニックスが、「東京藝術大学にゲーム学科ができるとしたら」という想定のもと、仮想のゲーム学科を開校するという企画展「東京藝術大学ゲーム学科(仮)」展が行われたが、これが現実になったかたちだ。

 今回開設されるゲームコースは、アニメーション専攻およびメディア映像専攻の2年間のコースとして設置され、ゲームに関連する様々な講義や演習が行われるほか、修了制作・研究では学生自らがゲーム作品の制作・研究を行う。

 また同コースでは、全米1位のゲーム教育の実績を持つ南カリフォルニア大学(USC)映画芸術学部インタラクティブメディア&ゲーム学科、メディアアート+プラクティス学科との共通授業や、USC教員による作品指導、学生のコラボレーション等を、5年間継続して行っていく予定だという。

 大学側は今後、スクウェア・エニックスを始めとするゲーム産業界とのコネクションをより強固にし、産業界からの講師派遣や、ゲーム分野にとどまらない他分野との共同研究など、産学協同を積極的に推進するとしている。

 なお指導教員には桐山孝司(メディア映像専攻)、岡本美津子(アニメーション専攻)、牧奈歩美(アニメーション専攻)の3名の名前が挙がっている。