アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)で常設展示され、門外不出とも言われるレンブラント・ファン・レインの名画《夜警(正式名称:フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊)》(1642)。レンブラントおよびオランダ黄金時代を代表する絵画が、2019年7月より修復期間に入った。
今回、主に修復の対象となっているのは、絵画の右下に描かれた子犬付近の、白ばんでいる箇所。これまで3度にわたり鑑賞者に傷つけられてきた《夜警》だが、1975年のナイフによる損傷によって、この変化が起こっているという。今後、コンピュータによる高度な解析などを経て、適切な対応が検討される。
今回の絵画修復が従来と異なる点は、これが非公開ではなく公開作業になることだ。作品はフランスの建築家、ジャン・ミシェル・ヴィルモットがデザインを手がけた特別なガラスの部屋に収められ、来館者は日々修復が行われるプロセスを見ることができる。前代未聞の試みに注目だ。なお修復過程は随時、美術館の公式サイトでアップデートされている。こちらもチェックしてほしい。