原美術館とハラ ミュージアム アークの館長が交代。原俊夫は財団理事長へ

日本を代表する私設現代美術館である原美術館とハラ ミュージアム アーク。両館の館長を兼任していた原俊夫が退任し、新たな館長に内田洋子と青野和子が就任した。

原美術館外観 提供=原美術館

 1979年に実業家・原邦造の邸宅を美術館として改築し開館した東京・品川の原美術館。そして、その別館として88年に群馬・伊香保に開館したハラ ミュージアム アーク。この2館の館長を兼任していた原俊夫が退任し、7月1日付で新館長にそれぞれ内田洋子と青野和子が就任した。

 内田洋子は85年より学芸員として原美術館に勤務。「森村泰昌 レンブラントの部屋」(1994)、「アラーキー レトログラフス」(1997)、「ソフィ カル 限局性激痛」(1999〜2000)、「奈良美智 From the Depth of My Drawer」(2004)、「オラファー エリアソン 影の光」(2005)など数々の展覧会を担当してきた。また、同館が主催した国際巡回展「Photography and Beyond in Japan 空間、時間、記憶」(94〜97年まで同館と北米6館で開催)と「倉俣史朗の世界」(96〜99年まで同館、欧米6館および京都国立近代美術館で開催)の企画運営に関わり、同館副館長を経て館長となった。

 いっぽう青野和子も85年より学芸員として原美術館に勤務。ハラ ミュージアム アーク設立に関わり、原美術館の「ハラドキュメンツ6:須田悦弘 泰山木」(1999)、「横尾忠則作 暗夜行路」(2001)、「篠田桃紅 朱よ」(2003)、「タピエス―スペインの巨人 熱き絵画の挑戦」(2005)、「ヨロヨロン 束芋」(2006)、「ヤン フードン―将軍的微笑」(2009〜10)のほか、ハラ ミュージアム アークでの「鬼頭健吾 MULTIPLE STAR」(2017)などを企画。教育普及プログラムやコレクション管理も担当してきた経緯があり、ハラ ミュージアム アーク副館長を経て同館館長となった。

 なお、これまで両館館長を務めてきた原俊夫は、両館の運営母体である公益財団法人アルカンシェール美術財団の理事長として、両館の運営に携わっていくという。

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