展覧会としては日本初! 田原桂一と田中泯による「光と身体」のフォトセッションが原美術館で公開

写真家・田原桂一とダンサー・田中泯による展覧会「田原桂一『光合成』with 田中泯」が原美術館で開催される。会期は9月9日〜12月24日。

田原桂一 Bordeaux-11 1980 アーカイバルピグメントプリント 105×159cm © Keiichi Tahara

 国際的に高い評価を受ける2人の「フォトセッション」が展覧会というかたちで公開されるのは、日本初のことだ。

 

 田原桂一は1951年京都府生まれ。71年に渡仏し、ヨーロッパの光に魅入られた田原は、パリを拠点に写真を撮り続け、「光」そのものを追求してきた。

 いっぽう45年に東京都に生まれた田中泯は、60年代にモダン・ダンサーとして活動を開始し、ユニークな身体表現で注目された。

田原桂一 © T. Minamoto
田中泯 © Madada Inc.

 78年秋にパリで邂逅し、「光と身体の関係性」を探求し始めた2人。田原は、さまざまな都市や大自然の環境を敏感にとらえて踊る田中を、モノクロのイメージに焼き付けた。しかしながら、80年代まで続いたこの「フォトセッション」はこれまで公開されることはなかった。

田原桂一 Paris-4 1978 ゼラチンシルバープリント 31×47cm © Keiichi Tahara

 2016年、キャリアを重ねた両者は「原点回帰」を目指し、再び「フォトセッション」を開始。本展では、78年〜80年に撮影したものから41点、新作から5点の合計46点を展示する。惜しくも田原は17年6月に他界したが、亡くなる直前まで本展に力を注いでいたという。

田原桂一 New York-1 1978 ゼラチンシルバープリント 31×47cm © Keiichi Tahara

 本展では、「フォトセッション」の締めくくりとして、田中によるソロダンスパフォーマンスも行われる。その「場」の光や空気を身体で表現する田中と、その姿を光と影の鮮烈なイメージへと昇華させる田原。2人の緊張感あるコラボレーションの成果があらわれた、濃密な展覧会となっている。

編集部

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