2018.6.20

国宝《待庵》など国の文化財58件に被害。大阪北部地震で安藤忠雄の代表作「光の教会」も破損

18日朝に発生し、大阪北部で最大震度6弱を記録した地震による文化財の被害状況がじょじょに明らかになってきた。文化庁によると、国が管轄する文化財(建造物、美術工芸品)では58件に被害が出ているという。

光の教会 出典=ウィキメディア・コモンズ
(taken by Bergmann - ja:Image:Ibaraki_Kasugaoka_Church_Light_Cross.JPG, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1357036による)
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 6月18日朝、大阪府北部で最大震度6弱を観測した地震によって文化財に被害が発生している。

 文化庁によると、同庁管轄の文化財58件(19日現在)で被害報告があり、そのなかには国宝も含まれているという。被害を受けた国宝はいまのところ東大寺戒壇院の《四天王立像》(奈良)、寺院「妙喜庵」の茶室《待庵》(京都)、海住山寺の五重塔(京都)、薬師寺東院堂(奈良)の4件。豊臣秀吉が千利休に造らせたとされる《待庵》は外壁にひびが入り、東院堂では内外約90面のしっくい壁の半数に当たる46面に亀裂などが生じているという。なお、重要文化財の被害は29件となっている。

薬師寺東院堂 出典=ウィキメディア・コモンズ
(By 663highland - Own work, CC BY 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=12350279)

 なおこのほか、安藤忠雄建築として世界的に知られる「光の教会」(大阪)では、ガラスの破損やフレームの変形が生じるなど、地震による爪痕が各地で報告されている。