アメリカで先行発売され、話題を集めてきた村上隆とユニクロ、ドラえもんのコラボレーション「ドラえもんUT」がついに5月25日より、日本をはじめとする世界19の国と地域のユニクロで発売される。
本プロジェクトは、村上隆が「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」で発表した作品の柄をユニクロのTシャツとして展開するもの。ドラえもんやのび太といったキャラクターのほか、ひみつ道具や村上の代表的なモチーフである「お花」があしらわれた作品が、Tシャツの上で表現されている。
この発売を記念して、東京・新宿のビックロで行われた記者会見では、村上隆とユニクロのUTコラボレーション推進部部長・松沼礼が登壇。この企画は、ユニクロ側が「ドラえもん展で村上隆さんが参加されるという話を聞いて、村上さんとユニクロ、そしてドラえもんの三者で、日本発のカルチャーをグローバルに伝えたいと思った」のが発端だという。
これに対して村上は「ユニクロとのコラボはよくわかりません(笑)。藤子・F・不二雄プロダクションとの仁義でしかやっていませんので(笑)」と会場を沸かせていた。
今回、商品の配色や最終的なデザイン調整は村上の工房が担当。実際の完成物を見て、「アジアで大人気なのはわかってましたけど、ニューヨークでのリアクションもよかった。ネット社会で情報が伝わるのが早くなって、ドラえもんもインターナショナルなキャラクターなんだなと感じました」と話しながらも、「これは僕の作品じゃなくてコラボですからね! ドラえもんありきですから」と村上は強調する。
これまでルイ・ヴィトンをはじめ、様々なコラボレーションをしてきた村上。今回のコラボレーションについてはこう語った。「その都度、気にするのがブランディングのポジションです。でも今回は(藤子プロだけを意識して)ユニクロは意識しなかった。なぜかというと、ブランドを守る、あるいは価値を上げていくというのは、関わっている人たちの意志の力が強くないとキープできないんです。僕がドラえもんに関わらせていただくにあたり、僕の主張がありつつも、(ドラえもんという)ブランドに傷が付かないように作品をつくって、それが今回のコラボに発展した。ドラえもんを中心としたブランドをどう解釈するかがテーマでしたね」。
なお、今回のラインナップにはTシャツのほか、一つひとつパターンが異なるぬいぐるみも登場(ぬいぐるみは一部のマーケットのみで展開)。日本を代表するアーティストとキャラクターの共演を楽しんでみてはいかがだろうか。