「LOVE」を残したアーティスト。ロバート・インディアナが89歳で逝去

アメリカン・ポップ・アートの代表作家のひとり、ロバート・インディアナが現地時間5月19日に逝去した。享年89歳。インディアナは活字体の彫刻「LOVE」シリーズなどで知られる。

東京・新宿アイランドタワーの正面入り口にある《LOVE》 撮影=編集部

 ロバート・インディアナ(本名:ロバート・クラーク)は1928年アメリカ出身。米国空軍勤務を経て、45年シカゴ美術館附属美術大学へ入学。エジンバラ大学、ロンドン大学で美術を学んだ後54年、ニューヨークに転居し、アンディ・ウォーホルをはじめ様々なアーティストと親交を持った。

 インディアナはアメリカ社会の実像を描くことを使命に、自身の出身州「インディアナ」をアーティスト名として使用。初期作品では交通標識や会社のロゴなどを取り入れ、アメリカを象徴する言葉や数字、記号を使った絵画を制作、66年からは彫刻の代表シリーズ「LOVE」の制作をスタートした。明快な色彩と活字体で「LOVE」をかたどったこのシリーズは、ニューヨーク、台北、バンクーバーなど世界各地の街角に設置。日本では東京・新宿アイランドタワー正面入り口に設置され、ランドマークとして親しまれてきた。

 78年以降はニューヨークを離れ、メイン州の小島を拠点に活動。5月19日、呼吸器不全のため自宅で死去した。

編集部

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