gallery αMで蔵屋美香キュレーションの「絵と、 」がスタート。
第1回は五月女哲平

gallery αMで1年を通して開催される展示シリーズ。今年はゲストキュレーターに蔵屋美香(東京国立近代美術館企画課長)を迎え、絵画をテーマとした「絵と、 」がスタートした。第1回・五月女哲平による展示は6月2日まで行われている。

©︎ Teppei Soutome 2018

 2018年1月に創立30周年を迎えたgallery αMは、これまで25名のゲスト・キュレーターによる200回以上の企画展を行ってきた。今年度はゲストキュレーターに蔵屋美香(東京国立近代美術館企画課長)を迎え、「絵と、 」をテーマに全5回の展覧会を開催。その第1回目として画家・五月女哲平が展示を行っている。

 五月女は1980年栃木県生まれ、2005年に東京造形大学美術学部絵画科を卒業。これまで「犠牲の色、積層の絵画」(青山|目黒、東京)、「猫と土星」(小山市立車屋美術館、栃木/青山|目黒、東京)といった個展のほか、グループ展「Post-FormalistPainting」(statements、東京)、「裏声で歌へ」(小山市立車屋美術館、栃木)、「囚われ、脱獄、囚われ、脱獄」(駒込倉庫、東京)に参加してきた。

 建物や室内、車、猫や人物といったモチーフを断片化し、フラットな色面で表す絵画によって注目を集めた五月女の作風は2011年の東日本大震災を機に変化。様々な色を塗り重ねた後、最上層に無彩色を塗ることで下にある色の層を覆い隠すなど、無彩色である黒や白、グレーが目立つ作品を発表し始めた。

 本展では作家にとっての新たな展開となる作品を発表。額の木枠、平面性を保つ支えとなるボード、印画紙(写真)、アクリル板、ガラス、ガラス上に刷られたシルクスクリーンによる幾何学形態の6層の積み重ねからなる新作を展示する。

 なお、「絵と、 」のシリーズでは今後、藤城嘘(6月16日〜8月10日)、村瀬恭子(9月1日~10月27日)、千葉正也(11月10日〜2019年1月12日)、中村一美(2019年1月26日~3月23日) の展示が予定されている。

編集部

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