グレース・タンは1979年マレーシア生まれ。現在はシンガポールを拠点とし、ファッションデザインで身に付けた方法論を用い、素材やフォルム、構造の考察をもとにした作品制作を行っている。
03年に発表した実際に着用可能なプリーツの彫刻「the kwodrent」シリーズで注目を集めて以降、「ロンドン・デザインウィーク」(2006)、「シンガポール・ビエンナーレ」(2013)、「瀬戸内国際芸術祭」(2013)などをはじめとする国内外のアートイベントや展覧会に多数参加。近年では、布を使った作品のみにとどまらず、大規模なインスタレーションなども手がけている。
日本初の大型個展となる本展では、活動の初期から現在に至るまでの代表的な作品約35点を展示。また会期中には、タン自身が講師を務めるワークショップも開催され、参加者とともにループピン(洋服などの値札を付ける際に使われるプラスティックのタグ)を用いた作品を制作。できあがった作品はその後会場に展示される。