素材とフォルムへのあくなき探究心。グレース・タンが日本初の大型個展を開催

布などを素材に、ファッションデザインの方法論を取り入れた作品を制作しているシンガポール在住のアーティスト、グレース・タンの日本初の大型個展が開催される。会期は2018年1月19日〜2月18日。

グレース・タン n.254 2008 布 © Grace Tan

 グレース・タンは1979年マレーシア生まれ。現在はシンガポールを拠点とし、ファッションデザインで身に付けた方法論を用い、素材やフォルム、構造の考察をもとにした作品制作を行っている。 

グレース・タン n.330 2016 紙、炭酸カルシウム、天然石ほか © Hong Huazheng

 03年に発表した実際に着用可能なプリーツの彫刻「the kwodrent」シリーズで注目を集めて以降、「ロンドン・デザインウィーク」(2006)、「シンガポール・ビエンナーレ」(2013)、「瀬戸内国際芸術祭」(2013)などをはじめとする国内外のアートイベントや展覧会に多数参加。近年では、布を使った作品のみにとどまらず、大規模なインスタレーションなども手がけている。

グレース・タン refuge 2013 ループピン © Caleb Ming

 日本初の大型個展となる本展では、活動の初期から現在に至るまでの代表的な作品約35点を展示。また会期中には、タン自身が講師を務めるワークショップも開催され、参加者とともにループピン(洋服などの値札を付ける際に使われるプラスティックのタグ)を用いた作品を制作。できあがった作品はその後会場に展示される。

グレース・タン 100のネックピース 2004-17(現在継続中) 布、ひも © Caleb Ming

編集部

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