生賴範義(1935〜2015)は日本を代表するイラストレーター。『ゴジラ』シリーズ、『マッドマックス2』などの映画ポスターの原画をはじめ、吉川英治、小松右京などの書籍装画、レコードジャケット、商業広告など様々なジャンルにおいて、数多くの作品を手掛けた。
また、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』の国際版のポスターを描いたことで世界的に注目を集める。
本展では、生賴の遺した3000点以上の作品から選りすぐりの原画250点、そして画家として描き続けた油彩画の作品を一堂に展示。生賴の半世紀以上にわたる画業を紹介する。
さらに、画家としての集大成とも言える幻の大作《破壊される人間》が特別出展。縦2×横4.5メートルという巨大なキャンバスには、2度の空襲に立ち会った生賴の、戦争への怒りと死にゆく者への祈りが込められている。
また、生賴が平井和正の『幻魔大戦』で描いたアンドロイド「ベガ」をイラストレーターの寺田克也が再デザインし、『シン・ゴジラ』などで知られる造形作家の竹谷隆之が立体化をした立像の原型を併せて展示。会期中には生賴の作品に影響を受けた著名人のトークショーも予定されており、様々なクリエーターの目を通した生賴の魅力も紹介される。