イラストレーター・生賴範義の多彩な画業を一挙公開。幻の大作《破壊される人間》の特別出展も

『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』や『ゴジラ』シリーズのポスターなど多くの作品を手掛けたイラストレーター、生賴範義の画業を紹介する「生賴範義展 THE ILLUSTRATOR」が上野の森美術館で開催される。会期は2018年1月6日〜2月4日。

生賴範義 超時空要塞マクロス「MACROSS PERFECT MEMORY」付属ポスター 1983 ©1982 ビックウェスト

 生賴範義(1935〜2015)は日本を代表するイラストレーター。『ゴジラ』シリーズ、『マッドマックス2』などの映画ポスターの原画をはじめ、吉川英治、小松右京などの書籍装画、レコードジャケット、商業広告など様々なジャンルにおいて、数多くの作品を手掛けた。

 また、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』の国際版のポスターを描いたことで世界的に注目を集める。

生賴範義 マッドマックス2 1981 ©1982 Warner Bros. Entertainment
生賴範義 宮本武蔵 第1巻表紙 1973 © 生賴範義

 本展では、生賴の遺した3000点以上の作品から選りすぐりの原画250点、そして画家として描き続けた油彩画の作品を一堂に展示。生賴の半世紀以上にわたる画業を紹介する。

 さらに、画家としての集大成とも言える幻の大作《破壊される人間》が特別出展。縦2×横4.5メートルという巨大なキャンバスには、2度の空襲に立ち会った生賴の、戦争への怒りと死にゆく者への祈りが込められている。

生賴範義 破壊される人間 1983 © 生賴範義

 また、生賴が平井和正の『幻魔大戦』で描いたアンドロイド「ベガ」をイラストレーターの寺田克也が再デザインし、『シン・ゴジラ』などで知られる造形作家の竹谷隆之が立体化をした立像の原型を併せて展示。会期中には生賴の作品に影響を受けた著名人のトークショーも予定されており、様々なクリエーターの目を通した生賴の魅力も紹介される。

編集部

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