アウトサイダー・アートの現場を体感! 櫛野展正によるツアーが関東で初開催

アウトサイダー・キュレーターの櫛野展正とともに、美術の「正史」から外れた表現活動を行う表現者の自宅やアトリエなどを訪問するツアーが関東で初めて開催される。

自作の被り物を頭に乗せて街中を走る宮間英次郎

 櫛野展正は、ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げてきた日本で唯一の「アウトサイダー・キュレーター」。2016年には、広島県福山市にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、未だ世の中から正当な評価を受けていない作品を精力的に紹介している。

 櫛野は、「櫛野展正と行く! アウトサイドの現場訪問ツアー」と称し、参加者と表現者の自宅やアトリエを訪問する日帰りツアーを継続的に行ってきた。今回、「日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS」の関連プログラムの一環として、初めて関東でツアーを開催することとなった。

 今回のツアーでは、渋谷のアツコバルーで開かれている「極限芸術 死刑囚は描く」展の鑑賞や、発明家であるドクター・中松の発明品を展示する「ドクター中松創研」の見学、自ら描いた色鮮やかな図柄で埋め尽くされた小林伸一の自宅訪問、横浜で「帽子おじさん」として知られた宮間英次郎の帽子の鑑賞と着用体験など、多様なプログラムが予定されている。

 現在発表されているツアーは8月に行われる2回のみだが、今後も年間を通じて複数回のツアーが開催される予定。表現者のもとを実際に訪問し対話することで、美術館などでは味わうことのできない生々しいリアリティとエネルギーを体感することができるだろう。

小林伸一

編集部

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