1967年に福岡県に生まれた登山博文は、97年に愛知県立芸術大学大学院美術研究科を修了、現在は愛知を拠点に活動している。埼玉県の「引込線 2013」や、2010年の「あいちトリエンナーレ」などに参加しており、タカ・イシイギャラリー東京での展示は2回目となる。
線や面、描く順番といった、絵画を構成するさまざまな要素を出来るだけ純化させることで成立する絵画を目指してきた登山。
今年からは、複数の絵画を1組の作品とする試みを開始し、本展でも2点が展示される。また、展示空間に差し込む自然光を作品の重要な構成要素とし、タブローの内部に向けられていた視点を、タブローと外の世界との影響関係へと広るといった試みも。
合計8点が展示される今回。登山の作品の新たな展開を予感させる本展に、足を運んでみてはいかがだろう。