世界的なフォトジャーナリストであるワーナー・ビショフ(1916〜1954)の大規模写真展が、東京と京都のライカギャラリーで同時開催される。
ビショフは1916年にスイスで生まれ、美術を志しつつ写真の道へ進んだ。第二次世界大戦後は報道写真に転向し、雑誌を通じてその名を世界に知らしめた。1949年にマグナム・フォトに参画。51年から52年にかけて、世界の20歳前後の若者を紹介するマグナムの企画「ジェネレーションX」のため10ヶ月間、日本に滞在。滞在中、木村伊兵衛の案内により京都に2週間滞在したビショフは、木村との親交を通じて数多くの印象的な写真を撮影した。日本を拠点に沖縄や朝鮮戦争も取材したが、54年にペルーのアンデス山脈で取材中ジープが転落し死亡した。
本展は2会場2部構成で、それぞれ異なる視点からビショフの核心へと迫る。
ライカギャラリー東京での展示は「ビショフの見た戦後 ― 普遍たるもの ―」。ビショフは、ヨーロッパの戦後復興や日本、そして朝鮮戦争の現場に身を置き、そこで出会った人々の人生と感情を捉えた。その作品は、たんなる記録を超え、人間の内奥にある普遍的な強さや葛藤を静かに伝えている。東京会場では、こうした戦後世界を象徴する重要作品が紹介される。
いっぽうの京都会場は「ビショフが見た京都」。ビショフが1951年に滞在し撮影した日本の光景に焦点を当てる。当時の京都は、占領期という歴史の交差点にありながら、伝統文化の息遣いを色濃く残していた。木村伊兵衛との交流を通じて撮影された作品を中心に、日本の「今ではない何か」を静謐な視線で捉えた得難い記録が並ぶ。

























