東京駅八重洲口直結のアートセンターBUGで、やんツー(1984〜)の新作を発表する個展「浮遊する器官」が開催される。
やんツーはこれまで、AIやセグウェイといったテクノロジーを用いた作品を発表し、進歩主義や資本主義に対して批判的なまなざしを向けてきた。また、テクノロジーに関わる人間の身体性や主体性をとらえ直す試みも行っている。
タイトルの「浮遊する器官」とは、外部化された「器官」としてのテクノロジーが、その基礎となる「有機的な身体」から切り離され、再配置され得る状態を指す。同時に、ドローンやAIをはじめとしたテクノロジーは、浮遊した位置から人間の目や手、脳といった器官を代行し、ときには戦争などの暴力へと利用されてきた現実も示している。
やんツーは本展を通じて、テクノロジーの在り方と、それによって引き起こされる現状に我々がどう向き合うかを問いかけるという。会期中には、BUGの7.2メートルにも及ぶ天井高を存分に活かし、AIを搭載したドローンとそれを撃墜しようとする装置たちが対話を重ねる新作を目の当たりにすることができるだろう。























