クィア・アートの国際展「Spectrosynthesis」、2027年に東京都現代美術館で開催へ【2/2ページ】

 サンプライド財団の創設者でありエグゼクティブ・ディレクターのパトリック・サンは、「第5回展を東京都現代美術館とともに開催できることを大変嬉しく思います。MOTが現代アートの振興と次世代育成に継続的に取り組んでいる点を深く尊敬しており、日本のクィア・アーティストおよびその協働者の声を広く届ける貴重な機会になると考えています」とコメントしている。

 いっぽう、東京都現代美術館副館長の渡邉努は、「当館はオープンでインクルーシブな場づくりを大切にしており、多様な価値観や表現と向き合うことが現代美術館の重要な使命です。本展で紹介される多彩な作品を通じ、今日の社会におけるジェンダーやセクシュアリティに関する状況について考える契機を提供できれば」とのコメントを寄せている。

 アジアにおけるクィア表現の可視化と国際的対話を牽引してきた「Spectrosynthesis」シリーズ。初の日本開催となる今回の展覧会が、国内にどのような新たな議論や広がりをもたらすのか、期待が高まる。