今週末に見たい展覧会ベスト20。「養老天命反転中!」から「Art Collaboration Kyoto」まで【5/10ページ】

「クサカ シオ と ジョナス ウッド」(両足院)

Shio Kusaka Jomon 70 2025 Photo: Marten Elder courtesy of the artist and David Kordansky Gallery

 京都にある両足院で「クサカ シオ と ジョナス ウッド」が開幕した。会期は12月10日まで。

 本展は、ロサンゼルスを拠点とするデイヴィッド・コルダンスキー・ギャラリーとの共同企画によるもので、クサカ・シオの陶芸作品などとジョナス・ウッドの絵画が紹介される。

 クサカは、古来の陶芸に内在する理念を現代的な造形として展開し、彫刻的なアプローチで作品を制作。本展では、縄文時代や古墳時代の陶芸から着想を得た新作を通して、近年のテーマをさらに深化させている。ウッドは平面的に色を配置しつつ、絵具の質感を精緻に操ることで立体感と奥行きを生み出している。

 本展では、ウッドがクサカの器を描いた絵画、クサカが寺院の内部空間をモチーフにした器など、互いの表現が相互に呼応しながら、制作と鑑賞の場を包み込むような有機的なアートのあり方を提示している。

会期:2025年11月13日~12月10日
会場:両足院
住所:京都府京都市東山区大和大路通四条下る四丁目小松町591
開館時間:13:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:会期中無休
料金:一般 1000円 / 高校生以下 500円

「WAVE WEAVE ― 音と織物の融合」(HOSOO GALLERY

 京都にあるHOSOO GALLERYで「WAVE WEAVE ― 音と織物の融合」が開幕した。会期は2026年3月8日まで。

 カールステン・ニコライは、1965年旧東ドイツ生まれのアーティストで、坂本龍一との共演でも知られる電子音楽家・アルヴァ・ノト(Alva Noto)としても活動。旧東ドイツの織物産業都市に生まれ育ち、1000点以上の紋意匠図を所有するなど、織物に関する造詣も深い。

 本展は、ニコライの視覚・聴覚表現と、HOSOOが受け継いできた西陣織の伝統技術との融合によって実現したふたつの新作から構成される。伝統とテクノロジーが交錯する表現を通じて、新たな知覚体験ができる機会となるだろう。

会期:2025年11月13日~2026年3月8日
会場:HOSOO GALLERY
住所:京都府京都市中京区柿本町412 2F
電話番号:075-221-8888
開館時間:10:30~18:00(入場は閉館の15分前まで)
休館日:祝、年末年始
料金:無料