今週末に見たい展覧会ベスト16。京都の黒田辰秋展から東京のミロ展まで【3/5ページ】

今週開幕

「総合開館30周年記念 鷹野隆大 カスババ ―この日常を生きのびるために」(東京都写真美術館

展示風景より 撮影=編集部

 東京・恵比寿の東京都写真美術館で、「総合開館30周年記念 鷹野隆大 カスババ ―この日常を生きのびるために」がスタートした。会期は6月8日まで。レポートはこちら

 同展は、東京都写真美術館の総合開館30周年を記念して実施される展覧会のひとつ。タイトルである「カスババ」とは、鷹野の代表的な作品シリーズの名称であり、カスのような場所(バ)を意味する造語でもあるという。会場では、日常をテーマとしたスナップショットシリーズを中心に、初公開作品も含めた116点を紹介。写真のみならず、映像、インスタレーションと多岐にわたる表現方法で、実験、再編しながら新たな表現に挑戦し続ける鷹野の制作にせまるものだ。

会期:2025年2月27日~6月8日
会場:東京都写真美術館 2階展示室
住所:東京都目黒区三田 1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内 
開館時間:10:00〜18:00(木金〜20:00)※入館は閉館30分前まで  
休館日:月(ただし、5月5日は開館)、5月7日
料金:一般 700円 / 学生 560円 / 中高生・65歳以上 350円

「加藤泉×千總:絵と着物」(千總ギャラリー)

展示風景より、手前から《Untitled(ミミズク Horned Owl - Blue)》、《Untitled(ゼンマイ Fern Shoot - Ocher)》(ともに2024)

 千總ギャラリーで「加藤泉×千總:絵と着物」が開幕した。レポートはこちら

 千總は1555年に京都・烏丸三条で創業し、2025年に470周年を迎える。この節目の年に向けて千總は、加藤泉との作品制作を行った。なかでも着物型の作品は、加藤によるスケッチをもとに、糸目友禅や描き友禅、絞り染め、刺繍、仕立てまで、20から30にもおよぶ伝統的な工程を経て制作され、京都在住の専門職人たち20名以上のチームワークによってようやく完成したという。

 本展では、着物作品に加え、着物としては製品化されなかった生地を使用したアート作品も展示。京友禅と現代美術との新たな出会いが期待される。

会期:2025年2月27日〜9月2日
会場:千總ギャラリー
住所:京都府京都市中京区三条通烏丸西入御倉町80番地
開館時間:10:00〜17:00(3月1日は〜15:00) 
休館日:水、3月8日、3月9日 
料金:無料

「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2025」(京都国立博物館明治古都館、京都新聞ビル地下1階、東福寺)

展示風景より、本岡景太のブース

 京都を舞台にしたアーティスト主導のアートフェア「ARTISTS' FAIR KYOTO 2025」が開催中。3月2日まで。

 8回目の開催となる本フェアは、次世代のアーティストが世に羽ばたくためのきっかけづくりとして、また来場者とアーティストとのダイレクトなコミュニケーションを生み出す新しいスタイルのフェアを志向してきた。今回もディレクター・椿昇のもと、テーマを「Singularity of Art(シンギュラリティ オブ アート)」として開催される。

 メイン会場は、前回初会場となった京都国立博物館 明治古都館と例年インダストリアルな空間で作品を演出する京都新聞ビル地下1階となる。ここでペインティングからテクノロジーを駆使したインスタレーションまで、多種多様な表現手法の作品を展示・販売する。さらに、東福寺ではアドバイザリーボードの展覧会も開催。また京都の街中に展開するサテライト会場や若手批評家育成プロジェクトなどもチェックしたい。

会期:2025年2月28日〜3月2日(東福寺は〜3月6日)
会場:京都国立博物館明治古都館、京都新聞ビル地下1階、東福寺
住所:京都市東山区茶屋町527(京都国立博物館明治古都館)、京都新聞ビル(京都市中京区烏丸通夷川上ル少将井町239)、東福寺(京都市東山区本町15-778)
開場時間:京都国立博物館明治古都館 9:30~17:00 / 京都新聞ビル地下1階 10:00~17:00 / 東福寺 9:00〜16:00 ※いずれも入場は閉場の30分前まで

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