新たな飛驒高山美術館が4月にオープン。エミール・ガレやルネ・ラリックなどのコレクションを公開

4月11日に岐阜・高山市の会員制ホテル敷地内に飛驒高山美術館が開館。旧美術館より引き継いだエミール・ガレやルネ・ラリックなどのコレクションを公開する。

飛驒高山美術館のロビー中央のルネ・ラリック《シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水》のイメージ図

 4月11日、岐阜・高山市の会員制ホテル「サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート」の敷地内に飛驒高山美術館が開館する。

 同ホテルは、2020年5月に閉館した旧飛驒高山美術館の敷地にオープンしており、新美術館は旧館のコレクションを引き継ぐかたちで開館。ホテル宿泊者以外の一般利用も可能な美術館だ。

展示室1「ガレの杜〜アール・ヌーヴォー」のイメージ

 美術館は5つの展示室で構成。展示室1「ガレの杜〜アール・ヌーヴォー」は北アルプスの朝霞からインスピレーションを受けた展示室で、エミール・ガレの《花器「フランスの薔薇」》をはじめとする、アール・ヌーヴォーのガラス工芸品の数々を展示。

エミール・ガレ 花器「フランスの薔薇」

 展示室2「うつろいの間」は季節や時間帯、天候によって音楽、照明、香りが変化する展示室だ。立体音響を導入し、聴覚を通して空間の広がりを表現するとともに、リアルタイムで入手した現地の気象情報により、流れる音楽やライティングに変化が加わり、そのときしか体験できないかたちで、多様な表情を見せるガラス工芸品を見ることができる。

展示室2「うつろいの間」のイメージ
ルイス・C.ティファニー (ティファニー工房) 18灯リリー・ランプ

 展示室3「アール・デコ」は飛騨高山の星空をイメージした展示室。ルネ・ラリックをはじめとする、アール・デコのガラス工芸品が空間に浮遊するかのように展示される。

展示室3「アール・デコ」のイメージ
モーリス・マリノー カナリア紋付小瓶

 展示室4「アートラウンジ」はベンチが設置されたくつろぎの空間。作品の見どころを紹介した映像や、装飾芸術家具の造形やデザイン、超絶技巧を鑑賞できる。

展示室4「アートラウンジ」のイメージ
ルイ・マジョレル 書斎机・椅子(睡蓮のシリーズ)

 展示室5「光のギャラリー」は自然光が入る展示室で、光の変化と作品の調和を楽しむことができる。

展示室5「光のギャラリー」のイメージ
チャールズ・レニー・マッキントッシュ ウイロー・ティールームのウイロー・パネル

 同美術館は館としての目標を「アートを通じて地域社会へ貢献し、世界が認める美術館、多くの方に楽しんでいただける美術館を目指す」としている。

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