「ALTERNATIVE KYOTO」が今年も開催へ。地域文化と先端技術を組み合わせた作品を発表

京都府の各エリアの歴史や風土、有形文化財等を題材に展開されてきたアートプロジェクト「ALTERNATIVE KYOTO」が、今年の開催を発表した。福知山市、宮津市、向日市の3エリアを会場に、地域文化と先端技術を組み合わせたデジタルアートによる空間演出や作品展示が行われる。

三谷正 Stone>>Cube 2021(参考画像)

 京都府が2019年より、「海の京都(府北部)」「森の京都(府中部)」「お茶の京都(府南部)」の各エリアの歴史や風土、有形文化財、名勝、景観、自然、生活文化等を題材に展開してきたアートプロジェクト「ALTERNATIVE KYOTO」。今年は、地域文化と先端技術を組み合わせたデジタルアートによる空間演出や現代美術の作品展示プロジェクトとして開催される。

 タイトルは「ALTERNATIVE KYOTO -もうひとつの京都– Artspace of the light」。地域の文化資源の魅力を引き出し、国内外へ発信、観光インバウンドの拡充と地域経済の活性化につながることを目的としている。

 今年の会場となるのは、福知山市、宮津市、向日市の3エリア。福知山市の福知山城公園では、数十台のプロジェクターと数百の街灯を制御することで場所の本質的な価値を示す三谷正の《subsurface: L350/C250》が展示。また新町商店街では、地元の住民たちの協力のもと、日常生活のなかで不用となった日用品や廃材などを集めて新たなオブジェとして再構成した花岡伸宏の《記憶と立ち上げ》が展示される。

三谷正 舞鶴赤れんがサマーイルミネーション 2017(参考画像)
花岡伸宏 つくるということ(参考画像)

 宮津市の天橋立公園内 小天橋広場では、MUTEK.JP/ETERNALArt Spaceの企画協力のもと、国内のアーティストが手がけるデジタルアート計3作品を巨大なスクリーンで上映する。

 東京2020オリンピック閉会式の演出も担当した画家・中山晃子と音楽家/ピアニスト・澤渡英一の共演による《泡沫の形》、京都両足院を高精度レーザーにより三次元化したランドスケープと、両足院内外で収録された音を再構築したサウンドスケープにより禅の世界観の一端を表現したTHINK AND SENSE&Intercity-Express《Stillness》、コンピュータによってランダムに生成される動的なデータの背後に存在する潜在的な情報の導き方を探求するFUJIMOTO Shohei《dynamic light statics [2022]》を見ることができる。

中山晃子&澤渡英一 泡沫の形
THINK AND SENSE&Intercity-Express Stillness
FUJIMOTO Shohei dynamic light statics [2022]

 宮津市の元伊勢 籠神社では、スタジオIregularによるインタラクティブインスタレーション《CONTROL NO CONTROL》を日本で初公開。また、同エリアの天橋立公園内 参道では、全長3.6キロにもおよぶ天橋立に無数の自ら発光する物体を設置することで、観察行為への介入を試みるSPEKTRAの《Emissivescapes》が展示される。

regular CONTROL NO CONTROL
SPEKTRA Common 2021(参考画像)

 また、向日市の向日神社などでは、原摩利彦&白木良、SPEKTRA、Corey Fuller&Synichi Yamamotoが参加予定。詳細は後日公開される。

編集部

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