新芸術監督は森美術館館長の片岡真実。国際芸術祭「あいち2022」(愛知・愛知芸術文化センター、名古屋市有松地区、常滑市、一宮市ほか)
あいちトリエンナーレから体制を一新して開催される国際芸術祭「あいち2022」が7月30日より開催される。テーマは「STILL ALIVE(今、を生き抜くアートのちから)」。
あいち2022は、愛知県で行われた2005年の「愛・地球博」、そして「あいちトリエンナーレ」の歴史を継承する芸術祭。河原温、塩田千春、奈良美智、ケイト・クーパー、曹斐(ツァオ・フェイ)など国内外から招聘した100組のアーティストとともに、現代美術や舞台芸術など最先端の芸術を発信する。新芸術監督は片岡真実(森美術館館長、国際美術館会議[CIMAM]会長)。
会期:2022年7月30日~10月10日
会場:愛知芸術文化センター、一宮市 常滑市 有松地区(名古屋市)ほか
住所:愛知県名古屋市東区東桜1-13-2
開館時間:会場によって異なる
料金:現代美術展 フリーパス 一般 3000円 / 学生(高校生以上)2000円 1DAYパス 一般 1800円 / 学生(高校生以上)1200円 ※パフォーミングアーツは公演によって異なる。詳細・購入方法は公式ウェブサイトへ
福岡県久留米市を代表する2人の画家が66年ぶりの共演。「ふたつの旅」(アーティゾン美術館)
福岡県久留米市を代表する2人の画家、青木繁(1882〜1911)と坂本繁二郎(1882〜1969)の66年ぶりの共演となる展覧会「生誕140年 ふたつの旅 青木繁×坂本繁二郎」が7月30日より開催。
ともに現在の福岡県久留米市に生まれ、同じ高等小学校で学んだ青木と坂本。同じ洋画塾で画家を志し、そして日本の洋画が成熟へと向かう時代の流れのなかで、それぞれに独自の作風を探求した。
青木は東京美術学校(現東京藝術大学)在学中に画壇でのデビューを果たした。美術と文学において浪漫主義的風潮が高まる時代のなか、《海の幸》(1904)を発表。本作で注目され若くして高い評価を受けたが、晩年は九州各地を放浪し、中央画壇への復帰も叶わず短い生涯を終えた。いっぽう、坂本は青木に触発されて上京し、数年遅れてデビュー。パリ留学を経て福岡へ戻り、87歳で亡くなるまで長きにわたって、馬、静物、月などを題材として堅実な制作に励み、静謐な世界観を築いた。
互いに切磋琢磨した画家2人の生誕140年という記念の年に開催する本展は、代表作や幻の作品群を含む約250点で構成される。青木と坂本、それぞれの特徴や関係をよく表す作品を中心にすえ、2人の生涯をときに交差させながら「ふたつの旅」をひも解く。
会期:2022年7月30日〜10月16日
会場:アーティゾン美術館
住所:東京都中央区京橋1-7-2
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜18:00(9月23日を除く金〜20:00)※入館は閉館30分前まで。最新情報は公式ウェブサイトにて要確認
休館日:(9月19日、10月10日は開館)、9月20日、10月11日
料金:日時指定予約制・ウェブ予約チケット 一般 1600円 / 当日チケット(窓口販売)1800円 / 学生無料(中学生以上は要ウェブ予約)※詳細は公式ウェブサイトへ
夏季の新作が公開。「越後妻有 大地の芸術祭 2022」(越後妻有地域)
初めての春から秋にかけての長期開催をしている「越後妻有 大地の芸術祭 2022」では、7月30日に夏季の新作が公開される。
本芸術祭では新潟県十日町市と津南町、760キロ平米におよぶ広大な越後妻有地域に300点を超えるアート作品が展示されており、なかでも注目すべきは中谷芙二子の「霧の彫刻」やクリスチャン・ボルタンスキーの遺作だろう。
また、越後妻有里山現代美術館 MonETを会場に、今年6月に急遽追加開催が決定したロシアの作家エカテリーナ・ムロムツェワの展覧会も大きな注目を集めている。
多様な表現でつくられた作品に加えて、地域の暮らしぶりや文化を体験し、そこに根ざした人々の営みを実感することができる。
会期:2022年4月29日~11月13日
住所:新潟県十日町市本町6(越後妻有里山現代美術館 MonET)ほか
電話番号:025-757-2637(大地の芸術祭実行委員会事務局)
開館時間:会場によって異なる
休館日:火水(一部作品施設は通常営業) ※5月3日・4日は祝日のため開催
料金:作品鑑賞パスポート 一般 4500円 / 大学・高校・専門 3500円 / 中学生以下無料(7月29日まで、1000円引きの早期割料金で販売)
著名な印象派作品から洋画の知られざる逸品まで。「光陰礼讃 モネからはじまる住友洋画コレクション」(泉屋博古館)
泉屋博古館東京のリニューアル・オープン記念第2弾の「光陰礼讃 モネからはじまる住友洋画コレクション」は、フランスの印象派や古典派の作品と、その影響を受けた洋画家たちの作品が展示されている。会期は7月31日まで。
住友洋画コレクションの一角を占める近代洋画は、住友吉左衞門友純(春翠)が1897年(明治30年)の欧米視察中のパリで、クロード・モネの油彩画2点を入手したことから始まった。このコレクションの特徴は、19世紀末当時のフランス絵画において、印象派の台頭とともに古典的写実派が次第に衰退していった時代の印象派と古典派の作品がともに揃って収集されているところにある。
展覧会は5部構成となっており、印象派や古典派の作品とともに、それぞれの作風に影響を受けながらも独自の作風を追い求めた洋画家たちの作品が紹介されている。
会期:2022年5月21日~7月31日
会場:泉屋博古館東京
住所:東京都港区六本木1-5-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:11:00~18:00(金〜19:00)※最新情報は公式ウェブサイトにて要確認
料金:一般 1000円 / 大学・高校生 600円 / 中学生以下無料
リヒターの最新作を追う。「ゲルハルト・リヒターDrawings 2018-2022 and Elbe 1957」(WAKO WORKS OF ART)
リヒターの最新作を見られるのが、六本木のギャラリー「WAKO WORKS OF ART」での個展だ。会期は7月30日まで。
リヒターによる同ギャラリーでは12回目の個展となる「Drawings 2018–2022 and Elbe 1957」は、タイトル通り、リヒターのドローイングにフォーカスしたもの。2018年から2022年に描かれた新作のドローイング作品18点に加え、65年前に制作された31点組の版画作品《Elbe [Editions CR: 155]》のエディション版が日本で初めて公開されている。
会期:2022年6月11日~7月30日
会場:WAKO WORKS OF ART
住所:港区六本木6-6-9 ピラミデビル3F
開館時間:11:00~18:00
料金:無料 ※予約制
土方巽が「舞踏とは何か」を問いかける。「疱瘡譚〜生んだもとの生命からすでに切りはなされてあるを」(慶應義塾大学 アート・スペース)
慶應義塾大学アート・スペースでは、アート・アーカイヴ資料展「疱瘡譚〜生んだもとの生命からすでに切りはなされてあるを」が開催中。
2022年は、土方巽(1928〜1986)の舞踏の代表作『疱瘡譚』の公演から50年が経つ節目の年だ。土方は、1972年に「東北歌舞伎」と銘打って、長期公演『四季のための二十七晩』で5作品を発表した。
本展では最初の作品《疱瘡譚》の記録映像をはじめ、貴重な関係資料と土方巽アーカイヴの活動成果を展示。《疱瘡譚》で舞踏の革新を図り、世界のダンス史に新たな1ページを印した土方の舞踏とその思想を検証しつつ、いま改めて「舞踏とは何か」を問いかける。
会期:2022年7月4日~7月29日
会場:慶應義塾大学アート・スペース
住所:東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学 南別館1階
電話番号:03-5427-1621
開館時間:11:00~18:00 ※最新情報は公式ウェブサイトにて要確認
料金:無料