KAWSのロンドンでの初となる大規模な個展「KAWS: NEW FICTION」が、1月18日にサーペンタイン・ノース・ギャラリーで開幕。本展とともに、オンラインビデオゲーム「フォートナイト」と、バーチャル空間でアートを楽しむプラットフォームを制作する「Acute Art」とコラボレーションしたバーチャルプロジェクトもスタートした。
これらのプロジェクトは、サーペンタイン・ギャラリーが2020年にBTSと共同で開始した、アーティストと最新のテクノロジーを結びつけるコラボレーションシリーズに続くもの。世界中のフォートナイトプレイヤーはゲーム内でサーペンタインの敷地や展示室を探索し、KAWSの絵画や象徴的な彫刻を新しい方法で体験することができる。
Acute Artとのコラボレーションは、バーチャルな世界と物理的な世界の架け橋を提供するもの。世界中の鑑賞者は同社のアプリを通し、実会場で展示されているすべての絵画や彫刻、さらには展覧会全体のミニチュアをAR作品として鑑賞し、自宅に置いて体験することもできる。
今回のプロジェクトについて、KAWSは声明文で次のように述べている。「私はいつも、自分のアートのために新しいメディアを開拓したいと思っている。ARを使った作品に興味を持つようになったのは、いま実現できるクオリティに気づいたからだ。その後、『フォートナイト』とのコラボレーションの誘いがあった。これらすべてのことが、パラレルリアリティで行われる複雑な展覧会に集約されている」。
サーペンタイン・ギャラリーのアーティスティック・ディレクターであるハンス・ウルリッヒ・オブリストと、CEOのベッティナ・コレクは、次のようなコメントを寄せている。「サーペンタインがどのように多元宇宙に参入できるかを試すこのユニークなプロジェクトで、このような素晴らしい協力者たちと一緒に仕事ができることに興奮している。この多次元的なプロジェクトは、バーチャルおよび物理的なポータルを通じてアクセス可能であり、ゲーム、空間、感覚的な体験のあいだの顕著な相乗効果を示している」。