都市がダンスになるパフォーマンス・フェスティバル。「Whenever Wherever Festival 2021」がスパイラルホールで開催

12月23日~26日の4日間、東京・青山のスパイラルホールを舞台としたパフォーマンス・フェスティバル「Whenever Wherever Festival 2021」が開催。ダンスやパフォーマンス作品の上演に加え、作品の展示、ワークショップなどが行われる。

「Mapping Aroundness──〈らへん〉の地図」「Becoming an Invisible City Performance Project〈青山編〉──見えない都市」ビジュアル

 2009年からダンス/パフォーマンスを軸に創作プロセスを重視し、多世代・多分野キュレーター制を導入したパフォーマンス・フェスティバルとして開催されてきた「Whenever Wherever Festival 2021」。今年はスパイラルホールを中心に、12月23日~26日の4日間にわたって行われる。

 会期前半には、「都市風景と交感する身体」をテーマに、10名のキュレーターによる30企画を実施する「Mapping Aroundness─〈らへん〉の地図」を開催。後半は「Becoming an Invisible City Performance Project〈青山編〉─見えない都市」と題して、28名のアーティストによる計13時間のダンス作品を上演する。

 「Becoming an Invisible City」は、青山の会場周辺で採集された感覚から生み出されたスコアを元に、山崎広太が振付を手がける作品だ。アーティスト・田村友一郎による即興ストラクチャーや、大谷能生、舩橋陽、竹下勇馬によるサウンド・オブジェと演奏といった断片も作中に現れては消えていく。またスパイラルホールの上演空間では、山崎成美、永田康祐、木内俊克、神村恵が作品を展示。都市と身体、知覚のマッピングというフェスティバルのテーマと共振する空間をつくり出す。

「ダサカッコワルイ・ダンス」イメージ画像(左上:島地保武、右上:Aokid、左下:BIC)

 「Mapping Aroundness」のキュレーターを務めるのは、⻄村未奈、Aokid、福留麻里、村社祐太朗、七里圭、岩中可南子、沢辺啓太朗、いんまきまさこ、山崎広太、木内俊克・山川陸(会場構成)。創作過程のシェアやエクスチェンジの場を目指し、ダンス、演劇、コントなど多数のショーイングが行われる。

 そのほか、異なる身体や文化間のコミュニケーションをベースとしたワークショップや、オンラインプログラムも多数開催。サテライト会場の「7days 巣鴨店」は入場無料(原則として事前予約制)となっている。都市を通して新たな身体を発見する多様なセッションを、この機会に目撃してほしい。

編集部

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