庵野秀明の世界に迫る。「庵野秀明展」(国立新美術館)
「エヴァンゲリオン」シリーズで世界的に知られている庵野秀明。庵野がこれまでにアニメーションや実写など様々な作品を概覧する展覧会「庵野秀明展」が、東京・六本木の国立新美術館で開幕した。
展覧会は5章構成。庵野が影響を受けた1960〜70年代のアニメ/特撮作品の紹介から、学生時代の自主制作作品、アニメーターとしての参加作品、そして『新世紀エヴァンゲリオン』をはじめとする監督作品や、『シン・ゴジラ』のような実写など、これまで手がけた作品を資料とともに紹介。また、『シン・仮面ライダー』など、これからの公開が控える新作の資料も展示される。
作品の貴重な原画やミニチュアなどをはじめ、アマチュア時代から現在までの直筆の膨大なメモやイラスト、独自の映像作りに欠かせない脚本、設定、イメージスケッチ、画コンテ、レイアウト、原画からミニチュアセットにいたるまで多彩な制作資料を余すところなく展示する、貴重な機会となっている。
会期:2021年10月1日〜12月19日
会場:国立新美術館 企画展示室1E
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜18:00
休館日:火(11月23日は開館)
料金:一般 2100円 / 大学生 1400円 / 高校生 1000円
「旅情詩人」の風景木版画約280点が集結。「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」(SOMPO美術館)
大正から昭和にかけて活躍し、移り変わる四季の風景を叙情的に描いたことから「旅情詩人」とも称された版画家・川瀬巴水(1883~1957)。その大規模回顧展「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」が新宿のSOMPO美術館で開催される。
巴水は現代性を盛り込んだ風景画や美人画、役者絵、花鳥画など多彩なジャンルを展開したが、とりわけ風景画の人気が高く、もっとも多く制作された。彫りと摺りの高度な技術に支えられた作品群は国内外で高く評価され、主なマーケットであったアメリカでの評判は1930年代半ばに頂点に達している。
本展では、巴水が生涯に残した600点を越える木版画作品のなかから厳選された約280点を展示。旅に取材した最初の連作『旅みやげ第一集』をはじめ、代表的なシリーズが可能な限りまるごと紹介するほか、木版画のもとになった写生帖や木版画制作のプロセスが分かる順序摺、制作に使用した版木、生前の巴水の制作風景を撮影した記録映像などの資料も紹介している。
会期:2021年10月2日~12月26日 ※会期中に一部展示替えあり([前期]10月2日~11月14日、[後期]11月17日~12月26日)。日時指定入場制
会場:SOMPO美術館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、11月16日
オンラインチケット:一般 1300円 / 大学生 1000円
当日窓口チケット: 一般 1500円 / 大学生 1100円
青木繁と森村泰昌の共演。「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式『海の幸』ー森村泰昌 ワタシガタリの神話」(アーティゾン美術館)
石橋財団コレクションと現代美術家の共演として展開される展覧会「ジャム・セッション」。その第2回目として、「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式『海の幸』ー森村泰昌 ワタシガタリの神話」展がアーティゾン美術館で開催される。
森村は、以前から同財団所蔵の青木繁《自画像》(1903)や《海の幸》(1904)にインスピレーションを得た作品を制作し、青木作品へ密かな想いを寄せていた。本展では、《海の幸》と本格的に向き合い、同作が制作された明治期以降の日本の文化、政治、思想などの変遷史を“森村式”、略して“M式”「海の幸」と称し、青木への熱い想いを新たなる作品シリーズへと昇華させる。
展覧会では、同財団コレクションより青木作品約10点と、森村作品約60点を展示。青木繁の自画像や《海の幸》の人物などに扮した写真・映像作品、習作やジオラマ、そして幅約3メートルのM式「海の幸」10点が円環状に構成される大規模なインスタレーションなど、森村による50点以上の新作を見ることもできる。
会期:2021年10月2日〜2022年1月10日
会場:アーティゾン美術館
住所:東京都中央区京橋1-7-2
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(1月10日は開館)、12月28日〜1月3日
料金:ウェブ予約チケット 1200円(当日チケット[窓口販売]1500円) / 学生無料(要予約)※詳細は公式ウェブサイトへ