EXHIBITIONS

庵野秀明展

2021.10.01 - 12.19

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』 2009年公開 ©︎ カラー

 総監督を務めた最新作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が大ヒットとなった庵野秀明。本展は、庵野がアニメーター時代に参加した過去作品や、監督・プロデューサーとして活躍する最新の仕事までを網羅しその創作の秘密に迫る、世界初の展覧会となる。

 庵野は1960年5月22日生まれ。山口県出身。高校、大学での自主映画制作を経て、アニメーターとして『超時空要塞マクロス』(1982)や『風の谷のナウシカ』(1984)、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』(1987)などに参加。『トップをねらえ!』(1988)で初監督を務めたのち、『ふしぎの海のナディア』(1990)や『新世紀エヴァンゲリオン』(1995)と話題作を続けて監督した。2006年に株式会社カラーを設立し、代表取締役に就任。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズおよび『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2007~21)では企画、原作、脚本、総監督、エグゼクティブ・プロデューサーを務めている。16年には『シン・ゴジラ』の脚本・総監督を担当。現在、脚本・監督を務める『シン・仮面ライダー』の制作が進んでいる。

 本展は、会場を「過去」「現在」「未来」の3部で構成。「過去」では、巨大LEDスクリーンを駆使して、庵野の原点でありリスペクトする『ウルトラマン』や『仮面ライダー』『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』などのマンガ、アニメ、特撮作品にまつわる貴重な資料を一挙展示し、「庵野秀明をつくったもの」を体感する。

 続く「現在」では、無名だったアマチュア時代から、一世を風靡した『新世紀エヴァンゲリオン』、そして興行収入100 億円を超える記録となった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に至るまでの軌跡を紹介。門外不出の関連資料を公開し、庵野の映像制作にかける情熱と試行錯誤の過程をひも解く。

 そして「未来」では、庵野が「僕らがいなくなってもアニメや特撮が残るようにしたい」という思いから立ち上げたATAC(特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構)をはじめ、未来へ向けた継承のためのプロジェクトを紹介。また『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』など、最新の仕事にも焦点を当てる。