EXHIBITIONS
川瀬巴水 旅と郷愁の風景
SOMPO美術館は、大正から昭和にかけて活躍した版画家・川瀬巴水(1883~1957)の回顧展「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」を開催する。
東京市芝区露月町(現・港区新橋)の糸屋兼糸組物職人の長男に生まれ、少年の頃より絵を好んだ巴水(本名・文治郎)。微風に誘われ、太陽や雲、雨を友として旅に暮らし、庶民の生活が息づく四季折々の風景を生涯描き続けた。その足取りは、近代化の波が押し寄せ、街や風景がめまぐるしく変貌していく時代にあって、日本の原風景を求める旅でもあった。
巴水の版画制作を支えたのが、浮世絵版画にかわる新しい時代の版画「新版画」を推進した版元・渡邊庄三郎だった。2人はともに海外にも通用する木版「美」の構築を目指し、そしていま、巴水の風景版画は郷愁や安らぎをもたらす木版画として多くの人々に愛されるに至った。
本展は、巴水が生涯に残した600点を越える木版画作品より、初期〜晩年までの風景木版画を厳選しおよそ280点で構成。伝統木版技術を駆使した詩情豊かな版画群だけでなく、木版画のもとになった写生帖や、木版画制作のプロセスが分かる順序摺、制作に使用した版木、また生前の巴水の制作風景を撮影した記録映像などの資料も展示し、巴水の木版画の世界を多角的に紹介する(会期中、展示替えあり)。
東京市芝区露月町(現・港区新橋)の糸屋兼糸組物職人の長男に生まれ、少年の頃より絵を好んだ巴水(本名・文治郎)。微風に誘われ、太陽や雲、雨を友として旅に暮らし、庶民の生活が息づく四季折々の風景を生涯描き続けた。その足取りは、近代化の波が押し寄せ、街や風景がめまぐるしく変貌していく時代にあって、日本の原風景を求める旅でもあった。
巴水の版画制作を支えたのが、浮世絵版画にかわる新しい時代の版画「新版画」を推進した版元・渡邊庄三郎だった。2人はともに海外にも通用する木版「美」の構築を目指し、そしていま、巴水の風景版画は郷愁や安らぎをもたらす木版画として多くの人々に愛されるに至った。
本展は、巴水が生涯に残した600点を越える木版画作品より、初期〜晩年までの風景木版画を厳選しおよそ280点で構成。伝統木版技術を駆使した詩情豊かな版画群だけでなく、木版画のもとになった写生帖や、木版画制作のプロセスが分かる順序摺、制作に使用した版木、また生前の巴水の制作風景を撮影した記録映像などの資料も展示し、巴水の木版画の世界を多角的に紹介する(会期中、展示替えあり)。