2021.8.21

ファッション写真の巨匠。シャネル・ネクサス・ホールでギイ・ブルダン展開催へ

東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールでは、2021年9月8日から10月24日までフランスを代表するファッションフォトグラファー、ギイ・ブルダンの写真展「The Absurd and The Sublime」が開催される。

(C) The Guy Bourdin Estate 2021 Courtesy of Louise Alexander Gallery
前へ
次へ

 東京・銀座にあるシャネル・ネクサス・ホールで、フランスを代表するファッションフォトグラファー、ギイ・ブルダンの写真展「The Absurd and The Sublime」が開催される。会期は2021年9月8日〜10月24日。

Advertising Campaign, Charles Jourdin, Autumn 1979 (C) The Guy Bourdin Estate 2021 Courtesy of Louise Alexander Gallery

 パリに生まれたギイ・ブルダン(1928〜1991)は、画家として活動をスタート。マン・レイなどシュルレアリストの影響を受けて実験的に写真制作を行った。独自のストーリーテリングのスタイルが注目を集め、1955年2月号のフランス『ヴォーグ』誌で初めてファッション写真が掲載。以降、ファッション誌のほか、シャネルをはじめとするブランドの広告も数多く手がけた。これまで、ヴィクトリア&アルバート博物館、テート・モダン、ジュードポーム美術館、ゲッティ美術館などで作品が展示されており、2006年にはブルダンの国内初となる写真展が東京都写真美術館で開催された。 

Vogue France, Paris, February 1955 (C) The Guy Bourdin Estate 2021 Courtesy of Louise Alexander Gallery

 ファッション写真を優れた芸術へと押し上げたギイ・ブルダンは、生涯を通してシュルレアリスムに大きな影響を受けるとともに、アルフレッド・ヒッチコックの映画にも魅了され、謎めいた筋書きを想起させたり、意識下の緊張をつくり出したり、場面を細心の注意を払って構築した作品によって、見る者の好奇心を引きつけていった。

Florida, Guy Bourdin Archives, 1978 (C) The Guy Bourdin Estate 2021 Courtesy of Louise Alexander Gallery

 本展では、ギイ・ブルダンのアイコニックな作品に加え、貴重なアーカイブからこれまで展示されたことのないオリジナルプリントも展示。またモノクロのヴィンテージ写真からはギイ・ブルダンの初期の実験と独特のスタイルの進化を見ることができる。これらの作品によって、ギイ・ブルダンの創造プロセスを例示し、不可解なイメージやシュルレアリスム映画に対する好奇心に光を当てるという。

Chanel Headquarters, New York City, 1987 (C) The Guy Bourdin Estate 2021 Courtesy of Louise Alexander Gallery