動物を愛した彫刻家、フランソワ・ポンポンの日本初回顧展が京都市京セラ美術館で開催

京都市京セラ美術館で、フランスの彫刻家、フランソワ・ポンポン(1855〜1933)の日本初の回顧展が開催される。会期は7月10日~9月5日。

フランソワ・ポンポン シロクマ 1923〜33 大理石 群馬県立館林美術館蔵

 京都市京セラ美術館で、フランスの彫刻家、フランソワ・ポンポン(1855〜1933)の回顧展「フランソワ・ポンポン展 動物を愛した彫刻家」が開催される。会期は7月10日~9月5日。

 同展にはポンポン最大の支援者であったディジョンのディジョン美術館や、出生地ソーリューにあるフランソワ・ポンポン美術館、パリのオルセー美術館、そして国内でまとまった数のコレクションをもつ群馬県立館林美術館の約90点の作品が集結。ポンポンの制作の全貌をたどる日本初の回顧展となる。

 ポンポンが彫刻家として認められたのは、晩年の1922年、67歳のときだ。サロン・ドートンヌにて長さ2.5メートルの大きな石膏の《シロクマ》を出品。そのしなやかで力強い生命感と、堂々とした安定感が初めて高く評価された。また、愛好者向けにつくられた卓上サイズの《シロクマ》が、アール・デコ様式の室内に調和する彫刻として、注文が舞い込むようになった。

 また、ポンポンはシロクマの彫刻のみならず、自ら飼っていたペットの猫や鳩、別荘のあったノルマンディー地方の田舎で見たアヒル、ガチョウ、牛や豚、またパリの動物園で観察したキリン、カバ、ペリカンや鹿など、動物を多数彫刻にしている。

 無名時代の初期作品から、評価された晩年にいたるまで、その作品を総合的に展示することで、作家の全貌を紹介する展覧会となる。

編集部

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