福島の諸橋近代美術館で、「Shock of Dalí ショック・オブ・ダリ ―サルバドール・ダリと日本の前衛―」展が開催される。会期は2021年4月24日~6月27日。
サルバドール・ダリ(1904~89)はスペイン・カタルーニャ地方のフィゲラスに生まれ、1920年代末にパリのシュルレアリスム運動に参加。写実的な描写技術を駆使してイメージを自在に扱い、シュルレアリスムの造形芸術に新たな局面を開いた。
日本では30年代にシュルレアリスムが次第に知られるようになり、ダリの作品は若い前衛画家たちに強い衝撃を与えた。その影響は30年代後半の洋画家たちの作品に急速に現れ、たんなる模倣にとどまらないそれぞれの受容のあり方を見ることができる。
本展の第1部では、同館が所蔵するダリ作品を中心に、その魅惑的な絵画世界を紹介。第2部では、1920~50年代の国内外の書籍などの資料から、特異ともいえる日本のダリ受容をたどる。
そして第3章では、靉光、福沢一郎、浜田浜雄、山下菊二など、ダリに触発された1930~50年代の日本の前衛画家25名の作品を展示。ダリの影響が拡大した37年頃から戦後にいたるまで、多くの作例を紹介する。