日本画の巨匠が描いた動物たち。「竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス」(山種美術館)
竹内栖鳳をはじめ、近代から現代にかけての日本画家が動物を描いた作品を集めた展覧会「竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス」が、東京・広尾の山種美術館で開催されている。会期は11月15日まで。
本展の第1章では、重要文化財に指定されている《班猫》(1924)をはじめ、動物画の名手として知られる栖鳳の作品を展覧。第2章では、動物描写では師・栖鳳をも凌ぐと言われた西村五雲や、自宅で様々な動物を飼いながら描いた小村大雲の作品群、目に施された金泥にとって闇夜でも目が光り輝く横山大観の《みみずく》(1926)などを紹介する。
生き生きとした表情を見せる動物たちを描いた傑作が並ぶ本展。親しみやすいモチーフと繊細かつ豊かな表現で、近代以降の日本画家の真髄に触れるまたとない機会となる。
会期:2020年9月19日~11月15日
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
電話:050-5541-8600
開館時間:11:00~16:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月
料金:一般 1300円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下無料
大規模個展がついに閉幕。「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」(東京都現代美術館)
コロナ禍でも、新作のオンライン公開やARプロジェクトなど、様々なかたちで発信を行ってきたオラファー・エリアソン。その個展が、東京都現代美術館で9月27日に閉幕する。
本展は、エリアソンの再生可能エネルギーへの関心と、気候変動への働きかけを軸に構成。光と幾何学に対する長年の関心が反映された彫刻作品や、自然現象を再構成したインスタレーションなどを見ることができる。また最初期の代表作《ビューティー》(1993)の再構成のほか、アトリウムの吹き抜け空間で展開されるインスタレーション《ときに川は橋となる》(2020)も必見だ。
同館では、カディスト・アート・ファウンデーションとの共同企画展「もつれるものたち」、メディアテクノロジーによる作品による展覧会「おさなごころを、きみに」も同日に終了。こちらもあわせてチェックしてほしい。
会期:2020年6月9日~9月27日
会場:東京都現代美術館
住所:東京都江東区三好4-1-1
電話:03-5777-8600
開館時間:10:00~18:00 ※展示室入場は閉館30分前まで
料金:一般 1400円 / 大学・専門学校生・65歳以上 1000円 / 中高校生 500円 / 小学生以下無料
1930年代の東京とは? 「東京モダン生活(ライフ)」(東京都庭園美術館)
1933年に竣工した朝香宮邸(現・東京都庭園美術館)の魅力を紹介する、年に1度の建物公開展。1930年代の東京に焦点を当てた今年の「東京モダン生活(ライフ)」は、9月27日に終了する。
30年代の東京は、関東大震災(1923)によって江戸・明治の面影を失いながらも、近代都市として新たにスタート。ガラスと鉄筋コンクリートの近代的な建築が立ち並び、地下鉄が走り、モダンな衣服に身を包んだ「モガ・モボ」たちが銀座の街を闊歩した。
本展では、東京都が所有する絵画や家具、写真、雑誌、衣服など、当時の東京の姿を多面的に紹介するコレクションが集結。また本館では、家具調度を室内にあつらえ、普段は閉じられているカーテンを開け放つことで、光あふれる朝香宮邸当時の雰囲気を楽しむことができる。
会期:2020年6月1日~9月27日
会場:東京都庭園美術館
住所:東京都港区白金台5-21-9
電話:050-5541-8600
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 900円 / 大学生(専修・各種専門学校含む) 720円 / 65歳以上・中学・高校生 450円