EXHIBITIONS

建築をみる2020

東京モダン生活(ライフ)

東京都コレクションにみる1930年代

2020.06.01 - 09.27

松井写真館 朝香宮邸大客室 1933頃

東京都庭園美術館本館 大客室

東京都庭園美術館本館 次室 香水塔

梶田恵 便殿肘掛椅子 1926 東京都美術館蔵 撮影=齋藤さだむ

東京都庭園美術館本館 姫宮居間 ラジエーターカバー(部分)

東京都庭園美術館本館 ウインターガーデン

新海覚雄 椅子に倚る女 1937 東京都現代美術館蔵

川上澄生 銀座『新東京百景』 1929 東京都現代美術館蔵

 1933年に竣工した朝香宮邸(現・東京都庭園美術館本館)の魅力を紹介する、年に1度の建物公開展。2020年の開催となる今回は、朝香宮邸の建築が生まれた1930年代の東京に焦点を当てる。

 1930年代の東京は、1923年に発生した関東大震災によって江戸・明治の面影を失いながらも、「帝都復興」のかけ声のもと近代都市としての新しいスタートを切った地。当時の東京は、ガラスと鉄筋コンクリートの近代的な建築が立ち並び、地下鉄が走り、モダンな衣服に身を包んだ「モガ・モボ」たちが銀座の街を闊歩した。

 戦争の惨禍にさらされるまでのわずかなあいだに花開いた日本都市文化の中心地・東京。そこには、現代の東京につながる都市の原型や、いまにも通じるモダンなライフスタイルの萌芽を見て取ることができる。

 本展では、東京都が所有する絵画や家具、写真、雑誌、衣服など、1930年代の東京の姿を多面的に紹介するコレクションが集結。朝香宮邸が生まれた時代の、モダン都市・東京のあり様を描き出すことを試みる。

 また、通常企画展覧会時には非公開の、本館3階のウインターガーデンを特別公開。宮邸当時の部屋に置かれていたマルセル・ブロイヤーによるスチールパイプ椅子の同型品を展示する。

※東京都庭園美術館は6月1日より再開。ただし、ウインターガーデンの公開など当面のあいだ休止。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための対策は、公式ウェブサイトにて案内。