東日本大震災を記憶を伝える「壁」。「3月の壁──さいのかわら」がゲンロン カオス*ラウンジ五反田アトリエで開催

東日本大震災を記憶するために、ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエの壁に描かれた作品《3月の壁》。毎年3月に実施するこの《3月の壁》の「ご開帳」に合わせ、展覧会「3月の壁──さいのかわら」が2020年3月11日より開かれる。

「3月の壁──さいのかわら」のメインビジュアル

 2019年の3月に、東日本大震災を記憶するために、ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエの壁に描かれた《3月の壁》。年に1度、毎年3月に実施する、この《3月の壁》の「ご開帳」の実施に合わせた展覧会「3月の壁──さいのかわら」が、東日本大震災発生から9年となる3月11日より開催される。

 展覧会では、Houxo Que、弓指寛治、宮下サトシによる新作インスタレーション、関優花の新作パフォーマンス、宏美、藤城嘘の新作絵画なども合わせて展示。この1年の変化と現状を反映した、新しい「3月の壁」を見せるという。

 キュレーションを務めるカオス*ラウンジの黒瀬陽平は本展のコンセプトを以下のように提示する。「震災が記憶を薄れ、その痕跡が消え、慰霊が強制終了してしまうのは、東京だけの問題ではないようだ。去年の『3月の壁』は、1枚の絵を、防潮堤に見立てた上で津波のモチーフを描いた。今年は、その壁のまわりに、痕跡すら追えなくなってしまった震災遺構や、失われゆく『賽の河原』のような、特定の場所の記憶を呼び込みたいと思う」。

 

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