ジャン=ミシェル・バスキアの展覧会「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」が9月、森アーツセンターギャラリーで開催されることが発表された。
彗星のごとく登場し、1980年代のアートシーンに衝撃を与えたバスキア。アンディ・ウォーホルやキース・ヘリングなど時代を代表するアーティストと交流を深め旋風を巻き起こすも、わずか27歳で悲劇的な死を遂げることとなる。
その短い人生を物語るように、強烈なエネルギーで約2000点のドローイング、1000点以上の絵画作品を残したバスキア。本展では、世界各地のプライベートコレクションから集めた絵画やオブジェ、素描など約130点を一堂に展示。バスキアが生きた時代と、その短い生涯をたどりながら作品を紹介する。出展作のなかでも、株式会社 ZOZO 代表取締役社長の前澤友作が2017年に123億円で落札し、話題を呼んだ《Untitled》(1982)は見どころのひとつだ。
たびたび来日し、6の個展、10のグループ展を開催したバスキアは、バブル景気の世相を反映した「Yen」などのモチーフや、ひらがなも作品に取り入れていた。「メイド・イン・ジャパン」と名付けられた本展では、こうしたバスキアと日本の関係にもフォーカス。その歴史や文化が創作に及ぼした知られざる影響を明らかにする。
なお本展のキュレーターを務めるのは、世界中でバスキアの展覧会を企画してきたディーター・ブッフハート。日本では初となる大規模な展覧会で、夭折の天才がいまなお放ち続ける圧倒的な熱量を堪能したい。