イサム・ノグチと長谷川三郎の絆にフォーカスした展覧会が横浜美術館で開催。ふたりがともに歩んだ1950年代が明らかに

国際的に知られる彫刻家、イサム・ノグチと、画家であり理論家としても活躍した長谷川三郎の交友に注目した展覧会「イサム・ノグチと長谷川三郎-変わるものと変わらざるもの」が、横浜美術館で開催される。両者がともに歩んだ1950年代を、ノグチ作品約50点、長谷川作品約70点を通して明らかにすることを試みる。会期は2019年1月12日~3月24日。

イサム・ノグチ 書 1957 鋳鉄、木、縄、金属 178.8×43.5×40.6cm イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)蔵 ©️ The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, New York/ARS-JASPAR Photo by Kevin Noble

 国際的に知られる彫刻家 イサム・ノグチ(1904~88)と、画家であり理論家としても活躍した長谷川三郎(1906~57)の2者に注目した展覧会「イサム・ノグチと長谷川三郎-変わるものと変わらざるもの」が、横浜美術館で開催される。

 かねてよりノグチの作品に注目し、文通をも企図して対話を待ちわびていた長谷川。両者は1950年5月に出会い、芸術家としての互いの関心と目指すビジョンが似ていることを知り、強く共鳴した。

イサム・ノグチ 1950 撮影=三木淳 写真提供=イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)
長谷川三郎 1956年頃 写真提供=学校法人甲南学園 長谷川三郎記念ギャラリー

 その後、長谷川はノグチにとって建築、庭園、書、絵画、考古遺物、茶道、禅、俳句など、有形無形の日本の古い文化遺産への無二の案内役となり、ノグチが日本の美の本質を理解するうえで重要な役割を担った。

 いっぽうノグチは、対話によって長谷川の制作意欲を奮い立たせ、墨や拓本、木版を用いたオリジナリティあふれる創作の地平を切り開くきっかけを与えた。

 本展は、このふたりの芸術家の交友関係に焦点を当てるもの。両者がともに歩んだ50年代を、ノグチ作品約50点、長谷川作品約70点を通して明らかにすることを試みる。

長谷川三郎 無題 1954 紙、リトグラフ 33.5×51.2cm ティア&マーク・ワッツ・コレクション Photo by Kevin Noble

編集部

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