イサム・ノグチからミケランジェロまで。この週末にチェックしたい3つの展覧会

9月24日までに終了する展覧会のなかから、とくに注目すべき展覧会3つをピックアップ。この機会をお見逃しなく。

イサム・ノグチ展会場風景

多様な活動を網羅。「イサム・ノグチ —彫刻から身体・庭へ—」(東京オペラシティ アートギャラリー)

展示風景より「北京ドローイング」シリーズ

 世界文化を横断し、彫刻をはじめ舞台美術や家具、照明器具「あかり」のデザイン、陶芸、庭、ランドスケープ・デザインまで、幅広く制作を行い、世界的美術家と謳われたイサム・ノグチ。その大規模回顧展が東京オペラシティ アートギャラリーで開催中だ。

 いまも購入可能なノグチの代表作「あかり」シリーズが一挙に展示されているほか、若き日のノグチが制作した活動の出発点であり、日本初公開となる「北京ドローイング」は必見。1930年に北京へ赴いた26歳のノグチが、墨と筆による伝統的な手法を用いて北京の人々を描いたこのシリーズからは、身体の動き、量感へのノグチの関心が伺える。

会期:2018年7月14日〜2018年9月24日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
電話番号:03-5777-8600
開館時間:11:00〜19:00(金土〜20:00)
料金:一般 1400円 / 大高生 1000円 / 中学生以下無料

モネと後世の作家たち。「モネ それからの100年」(横浜美術館)

展示風景。手前よりクロード・モネ《霧の中の太陽》(1904)、ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(CR 845-5)》(1997)

 印象派を代表する画家、クロード・モネが、画業の集大成となる《睡蓮》の制作に着手してから約100年。横浜美術館の「モネ それからの100年」展は、そんなモネの作品25点と、後世代の作家による作品をともに紹介することで、モネの現代性と豊かな魅力に迫ろうというもの。

 モネの作品とともにゲルハルト・リヒターやマーク・ロスコ、アンディ・ウォーホル、サム・フランシス、児玉靖枝、小野耕石、鈴木理策といった様々な作家たちの作品を紹介することで、モネがいかに場所を時間を超えて後世に影響を与えてきたのかを概観する(金沢21世紀美術館学芸員・横山由季子によるレビューはこちら)。

会期:2018年7月14日~9月24日
会場:横浜美術館
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
電話番号:045-221-0300
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1600円 / 大学・高校生1200円 / 中学生600円 / 小学生以下無料

《ダヴィデ=アポロ》が初来日。「ミケランジェロと理想の身体」(国立西洋美術館)

展示風景よりミケランジェロ・ブオナローティ《ダヴィデ=アポロ》(1530頃、フィレンツェ、バルジェッロ国立美術館蔵)

 彫刻、絵画、建築など様々な分野で才能を開花させ、「神のごとき」とまで称されたミケランジェロ・ブオナローティ(1475〜1564)。国立西洋美術館の「ミケランジェロと理想の身体」は、古代ギリシャ・ローマ時代とルネサンスの作品約70点の比較によって、当時の芸術家たちが追い求めた「理想の身体像」に迫るというもの。

 なかでも見どころとなるのは、今回が初来日となるミケランジェロの大理石彫刻2点、《ダヴィデ=アポロ》(1530頃、フィレンツェ、バルジェッロ国立美術館蔵)と《若き洗礼者ヨハネ》(1495〜96、ウベダ、エル・サルバドル聖堂 / ハエン、メディナセリ公爵家財団法人蔵)だ。会場では360度から作品を見ることができるので、様々な角度からじっくりと鑑賞し、ミケランジェロがたどり着いた身体表現の極地を味わいたい。

会期:2018年6月19日〜9月24日
会場:国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7-7
電話番号:03-5777-8600
開館時間:9:30〜17:30(金土〜21:00) ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1600円 / 大学生 1200円 / 高校生 800円 / 中学生以下無料

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