グラフィティを通して気づく、私たちが「見ていない」ものとは? ストリートアーティスト・TENGAoneの個展がKaikai Kiki Galleryで開催

グラフィティの手法を用いて様々な作品を発表するアーティスト・TENGAoneの個展「盲点ーblind spotー」が、東京・元麻布のKaikai Kiki Galleryで開催される。会期は9月14日〜9月30日。

TENGAone

 TENGAoneは1977年生まれ。米軍基地の近くで、タギングやスローアップなどアメリカンスタイルのグラフィティを身近に見ながら育ち、14歳でスプレーペイントを使ったグラフィティの制作を開始。アパレルのグラフィックデザイナー等を経て、2007年に正式にアーティストとしての活動を開始した。

 現在は東京を拠点に活動しており、国際的な発表の場にも積極的に参加を続けている。今年5月には、ロサンゼルスで開催されたグラフィティの祭典「BEYOND THE STREETS」に村上隆やMADSAKIらとの共作が出品された。

 今回の個展「盲点ーblind spotー」で発表される最新作は、木版を用いて「偽」ダンボールを細部まで作り込み、そこに誰もが知っているキャラクターなどを描いたシリーズ。見慣れた素材をグラフィティによって異化させた作品は、簡単に手に入るモノやイメージを無頓着に消費する行為に疑問を投げかける。

 ストリートでのアート表現を続けるなかで高まるフラストレーションを原動力に制作を行っているというTENGAone。アートギャラリーという場にグラフィティを持ち込み、どのような態度表明を行うのか目撃したい。

編集部

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