鳥取県出身の水木しげる(1922-2015)は、『ゲゲゲの鬼太郎』や『悪魔くん』『河童の三平』など、数々のヒット作を生み出した。日本を代表するマンガ家として活躍した一方で、それらの作品を通じて妖怪文化を広めた妖怪研究家としても知られる。
少年時代は絵画の才能を発揮するも、なかなか進路が定まらないまま戦争に突入し、1943年に出征。戦争で片腕を失い、復員後も貧困に苦しむなど、波乱に満ちた生涯を過ごした。そんな激動の時代を生きた水木が残した作品や言葉は、独特のユーモアと示唆に富んでおり、現在でも多くの人を魅了し続けている。
本展では、水木の少年期の習作や戦地で描いたスケッチ、マンガや妖怪画の原稿など、作品130点以上を展示。あわせて水木が残した名言の紹介、書斎の再現、愛用した私物や世界中で収集した妖怪・精霊像コレクション、妻・武良布枝へのインタビュー映像や家族との写真など総出品数約350点を通じて、水木の人生をたどる。